「自由席」特急から激減!? 廃線前に増便も 16日にJR全国ダイヤ改正! 在来線どう変わる?

2024年3月16日ダイヤ改正のうち、在来線に関する主な事柄をまとめました。

全車指定席の在来線特急が増加

 2024年3月16日、JRグループが全国規模のダイヤ改正を実施します。最大の目玉は北陸新幹線の敦賀延伸ですが、このほかにも輸送需要に応じた変更が実施されます。ここでは在来線の主な改正ポイントを挙げていきます。

Large 240314 kaisei 01

東海道線や高崎・宇都宮線などを走るE233系電車(画像:photolibrary)。

●JR北海道
・特急「北斗」「すずらん」「おおぞら」「とかち」が全車指定席に。
・日中の「エアポート」を毎時1本増発。特別快速1+快速3+区間快速2の6本体制に。
・函館本線の岩見沢~旭川間に737系電車を投入。
・石北本線と釧網本線のすべての快速・普通列車を、H100形電気式気動車に置き換え。
・石勝線の滝ノ上、宗谷本線の初野・恩根内、石北本線の愛山、函館本線の中ノ沢の5駅を廃止。
・根室本線の富良野~新得間が4月1日で廃止(3月31日をもって鉄道営業終了)を迎えます。この“お別れ乗車”の需要に対応しようと、富良野~東鹿越間で廃止まで日中に1往復増発されます。

●JR東日本
・特急「つがる」3往復のうち1往復が、停車駅の少ない「スーパーつがる」に変わります。JR東日本で「スーパー」を冠する特急列車は、2019年3月に「スーパーあずさ」、2020年3月に「スーパービュー踊り子」が消滅して以来の復活です。
・特急「しおさい」「わかしお」「さざなみ」が全車指定席に。
・特急「しおさい」に、「成田エクスプレス」用だったE259系電車を投入。
・京葉線の通勤快速が全廃されます。朝夕の快速も廃止される予定でしたが、沿線自治体などの反発を受け朝の上り2本は「存続」します。
・特急「成田エクスプレス」の八王子発着2往復が、新宿発着に短縮されます。
・中央線快速の東京~大月間の直通が5往復増えます。これにより高尾→長野のロングラン普通列車(441M)は、区間が大月→長野に短縮されます。
・宇都宮線の快速「ラビット」、高崎線の快速「アーバン」が減便。
・鶴見線全線と常磐線の土浦~水戸間・いわき~原ノ町間でワンマン運転が始まります。
・首都圏を走る普通列車グリーン車の、平日・ホリデー・事前・車内料金が廃止されます。新料金はSuica購入で一部値下がりするものの、土休日や101km以上などほとんどは値上げです。

山陰方面の特急は増発・新型投入

●JR東海
・中央本線の名古屋~中津川間を走る快速・普通列車を315系電車に統一し、最高速度を110km/hから130km/hに向上。これにより所要時間を短縮します。

●JR西日本
・北陸新幹線延伸に伴い、北陸本線の敦賀~金沢間が第三セクターのハピラインふくい(敦賀~大聖寺)とIRいしかわ鉄道(大聖寺~金沢)に移管されます。これにより北陸本線は、米原~敦賀間45.9kmのみの短い路線に。
・特急「サンダーバード」「しらさぎ」は全車指定席に変わり、運転区間が敦賀までに短縮。
・特急「おはようエクスプレス」「おやすみエクスプレス」「ダイナスター」が廃止。
・通勤特急を「らくラク」シリーズに整理。既存の「びわこエクスプレス」は「らくラクびわこ」に名称変更。「らくラクはりま」は、運転区間を京都~網干間に延長。「らくラクやまと」を奈良~天王寺~新大阪間に新設。
・大和路線・おおさか東線「快速うれシート」の設定本数を拡大。新たに土休日にも設定。
・嵯峨野線で日中に快速・普通列車を増発。
・特急「スーパーはくと」「スーパーいなば」「やくも」が全車指定席に。
・特急「やくも」に、国内初の車上型制御付自然振り子を採用した新型273系電車がデビュー(4月6日)。最後の国鉄形特急電車の381系を置き換えへ。
・特急「スーパーはくと」の多くを京都から大阪発着に短縮し、代わりに1往復増発。

●JR四国
・土讃線の高知~伊野間の日中にパターンダイヤを導入。
・高徳線の高松~引田間の日中にパターンダイヤを導入。
・徳島駅で到着・出発時間帯をそろえる「タクトダイヤ」を導入。

●JR九州
・特急「リレーかもめ14号」を増発。
・観光特急「A列車で行こう」を1往復減らし2往復に。
・観光特急「海幸山幸」を1往復減らし1往復に。
・観光特急「かんぱち・いちろく」が運転開始(4月26日)。

 このほか、複数の私鉄も16日にダイヤ改正が予定されています。

 また、3月23日には北大阪急行南北線が延伸。新たに箕面船場阪大前駅と箕面萱野駅が開業する予定です。

ジャンルで探す