オーストラリア人「ミツビシ・ファイター」に興味津々? 青い日本の戦闘機F-2 空自隊員が質問攻め

オーストラリアに初めて展開した航空自衛隊のF-2戦闘機。アメリカ製のF-16戦闘機にソックリとはいえ、現地の人々に日本から来た青色の戦闘機はどう映ったのか、率直な感想を聞いてみました。

フランス戦闘機やインド戦闘機と並んで展示された空自F-2

 2022年8月現在、航空自衛隊はオーストラリアのノーザンテリトリー(北部準州)で行われている国際共同軍事演習「ピッチ・ブラック2022」に、F-2戦闘機6機と人員約150名を派遣しています。
 
 航空自衛隊が海外の演習に参加することは珍しくありませんが、F-2戦闘機に限った場合、これまで派遣されたのは、アメリカのグアムとアラスカのみであるため、それ以外の国への派遣は今回が初めて。また準国産機であるF-2は、とうぜんながら航空自衛隊しか運用していないため、他国の人々からすれば初めて見る存在です。

 そこで、初めて日本のF-2を間近に見たオーストラリアの人々はどんな印象を持ったのか、現地で生の声を聴いてきました。

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現地オーストラリアの親子が飛行装具とヘルメットを着けてF-2の前で記念撮影しているところ(布留川 司撮影)。

 8月27日、「ピッチ・ブラック2022」演習に参加する各国軍用機が多数展開しているオーストラリア空軍のダーウィン基地において、現地の市民を対象にした基地公開イベントが行われました。本演習には世界17か国から100機以上の軍用機が参加しており、公開イベントにもさまざまな国の軍用機がズラリ。その中にはF-2戦闘機とパイロットを含む航空自衛隊の隊員らの姿もありました。

 会場でのF-2は、フランス空軍の「ラファール」戦闘機とインド空軍のSU-30MKI戦闘機に挟まれるような形で並んで展示されていました。機体展示だけでなく、航空自衛隊の隊員やパイロットも来場者との交流を図っており、機体と一緒に記念撮影なども頻繁に行っていました。テントブースではパイロットが装着する飛行装具やヘルメットも展示され、実際に装着してもらう体験サービスもしていました。

「日本製の機体ということは皆さん知っているようでしたが、機体が三菱製、タイヤがブリヂストンって言うと結構驚かれましたね」(説明役の航空自衛隊員)

 オーストラリアの一般の人々にとって三菱製というと自動車やトラック、エアコンであり、ブリヂストンは自動車やオートバイのタイヤメーカーというイメージで認識されているため、それらが戦闘機を造っているというのは、意外だったようです。

独特の洋上迷彩がコンクリート上では目立った?

 また、F-2はF-16をベースにした機体ですが、その外見からF-16の派生型というイメージがあるようで、それらとの違いを具体的に聞かれることも多いとのこと。

「三分割のキャノピー(F-16は一体型キャノピー)や、垂直尾翼の付け根にドラッグシュートが収納されていることなんかを教えてあげていますね。外見上のわかりやすいポイントを実機で説明すると、すぐに納得してくれます」。

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ダーウィン基地での公開イベントの様子。手前にF-2戦闘機、奥にフランス空軍の「ラファール」戦闘機が見える。右端でピースサインを手に記念撮影をしているのはインドネシア空軍の兵士ら(布留川 司撮影)。

 しかし、最も注目されるのはやはりその外見のようです。戦闘機としては珍しい青い洋上迷彩が他国の戦闘機よりも目立つため、遠くからも目を引く青い塗装に惹かれて歩いてきた後、F-2の前で立ち止まる人も多かったようです。洋上でのカモフラージュ効果を狙った塗装がイベントでは注目の的になるのが、なんとも面白い出来事だといえるでしょう。

 会場では一般人だけでなく、演習に参加する他国のパイロットや空軍関係者もF-2を見に来ており、その人々からは本職ならでは具体的な質問が多かったそうです。また、航空自衛隊を含めた各国の派遣部隊は、演習参加を記念したオリジナルワッペンと記念コインを作っており、それらの物々交換も行われていました。自分の記念ワッペンを剥がして相手の記念パッチと交換してそれを貼る。イベントが終わるころには、航空自衛隊のF-2パイロットがフランス空軍のラファールのワッペンを肩に付けているという面白い光景も見られました。

 ダーウィンにおいていろいろな形で存在感をアピールしていた航空自衛隊のF-2戦闘機。その印象は人それぞれだったようですが、「日本製の青い戦闘機」という点はしっかりと伝わったようです。

※誤字を修正しました(8月30日21時10分)。

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