「東京都版」図柄入りナンバー導入なぜ? 図柄どう選ぶ? 区の図柄は低迷も

自動車の図柄入りナンバープレートで、新たに都道府県レベルの導入も可能になることから、東京都が導入を検討しています。ただ、既存の都内ナンバーの図柄入りは交付枚数が低迷しているものも。都版はどのようなものになるのでしょうか。

「東京都」の図柄入りナンバー導入へ その課題

 自動車の新たな図柄入りナンバープレートの交付が2023年10月に始まる予定です。このことが国から2022年4月に発表されて以降、様々な自治体が導入検討を表明していますが、そのひとつが「東京都」。2022年8月に発表し、今月いっぱい、導入に向けた都民アンケートを実施しています。

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品川ナンバーでも取得できる東京都版の図柄入りナンバープレートが導入される見込み(画像:写真AC)。

 都内では、いわゆるご当地ナンバーの「世田谷」「杉並」「板橋」「葛飾」「江東」でそれぞれ図柄入りプレートが導入されていますが、今回は東京都全体での交付が可能となるもの。つまり、図柄が設定されていない「品川」「練馬」「足立」「多摩」「八王子」ナンバーでも交付できるものです。なお、足立ナンバー地域の「江戸川」(江戸川区)は、独自のご当地ナンバーならびに図柄の導入も別途検討しています。

「今回の募集で、都道府県単位の図柄導入が可能になったことから、都としても地域振興、観光振興に資するものとして、導入を検討しています」。東京都の産業労働局調整課の担当者はこう話します。

 制度の変更をうけ、まず導入意向を表明したというのが現段階。都民アンケートでは、図柄入りナンバープレートの交付で得られる寄付金の使途などの意見を聞いています。今後、都民の賛同とともに、区市町村の過半数の同意を得ることで、国への申込が可能になります。

 ただ、前出の通り区内では地域独自の図柄入りナンバープレートが5種類導入されていますが、交付枚数が思うように伸びていないものもあります。特に「世田谷」は2022年3月末時点で700枚に満たず全国ワースト、「板橋」「杉並」も、交付が開始された次期の違いを考慮しても、同時点でワースト5位以下です。

そもそも図柄、どうなるの?

 東京都産業労働局調整課の担当者は、区の図柄入りナンバーで交付枚数が低迷しているものがあることを認めたうえで、東京都版ができた暁には、「各区と連携し、地域版も含めて全体でPRしていく」と話します。

 そして肝心なのが、図柄の内容です。これについては現在検討中といいます。最終的に、図柄を複数案提示し、有識者ならびに都民の投票で選ぶことになるといいますが、その候補案の図柄を都でつくるか、公募をするかもまだ決まっていないとのこと。

 図柄の選定は難航する可能性もあります。というのも、過去の他地域の事例を見ても、広いエリアで共通するイメージを見出すことが難しいからです。たとえば、広島県東部の「福山」ナンバーで広島カープの「カープ坊や」の図柄が選ばれたのも、地域の産物や地理的スポットではイメージの一致を見なかったためでした。

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カープ坊やが使われた「福山」の図柄入りナンバー(画像:国土交通省)。

 これに対し、すでに県単位の図柄ナンバー導入を表明している群馬県は「ぐんまちゃん」、秋田県は「秋田犬」をベースにした図柄にするとしています。しかし東京都の場合は、そうしたものがあるでしょうか。

 図柄入りナンバーの交付に係る寄付金は、観光振興だけでなく、バスやタクシーのバリアフリー整備や、マイカーのペダル踏み間違い防止装置の購入補助(熊本県)といった様々な用途に用いられています。都民の暮らしの環境を整備する財源にもなり得る東京都版図柄入りナンバー、どのようなものが登場するか注目です。

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