都バス「雷上組」バス停が改称へ 由緒ある地名から「より由緒ある」ものに?

路線自体が由緒あるものです。

バス停の歴史は戦前に

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都営バスが集まる葛西駅前(乗りものニュース編集部撮影)。

 葛西駅と一之江駅を結ぶ都バス「葛西22」系統に、「雷上組(いかずちかみぐみ)」という古めかしい名前のバス停があります。2021年3月9日(火)に東京都交通局は、このバス停を4月1日(木)から「雷不動前」に変更すると発表しました。

 消滅する「雷上組」というバス停名の歴史は古く、戦前の東京市の市営バスの路線に、既にその名が見えます。その後、亀戸駅から浦安市内へ向かう路線の一部になるなど様々な変遷を経て今に至ります。ちなみに「上組」というのは、かつて地域を集落単位で「上組」「中組」「下組」などに分けた呼称で、船堀駅前には「船堀中組」、足立区の千住大橋駅前にも「京成中組」というバス停があります。

 今回改称に至ったきっかけは、このバス停が国土交通省関東運輸局から「安全性確保」が必要なバス停のひとつに位置付けられ、対応として約75m南側に移設されたことです。

 交通局によると、本バス停の移転先が、地域で「雷不動」と呼ばれ、16世紀から人々に親しまれている海松山真蔵院の付近に位置することから、利用者の利便性を高めるのを目的に、改称に至ったとのことです。かつて一帯の地名であった「雷(いかずち)」も、この寺院にちなむものです。

「雷上組」という名前は約80年の歴史に幕を下ろしますが、同じ葛西22系統には、「雷」や「仲町中組」というバス停があり、消えた東京の古い地名を今に残す貴重な存在となっています。

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