「オーマイガー!」「え、ちょっとあれヤバない?」観光客びっくり仰天、子どもギャン泣き 嵐電名物「妖怪電車」に乗ってきました

海外観光客も「オーマイガー」 京都の嵐電が運行する夏の名物「妖怪電車」

 2019年も、京福電気鉄道嵐山線(嵐電)を走る「妖怪電車」の運行シーズンがやってまいりました! といっても、多くの人はきっと「妖怪電車? 何それ?」となることでしょう。今回は、嵐電名物妖怪電車2019の様子を、嵐電の中の人に「狙いと経緯」を聞きつつ、写真をたっぷり交えてご紹介いたします!

【画像】これは本当に怖い…「妖怪電車2019」の様子

※ご注意 ちょっぴり怖い写真もあるので、怖いのが苦手な方は明るい場所、明るい部屋で見ることをおすすめします

●「妖怪電車」SUGEEE! 中の人は……? 中の人など、いない

 百聞は一見にしかず。まずは、妖怪電車の様子をごらんください。

 えっ……電車に妖怪が乗っている……?

 えっ……? どういうこと……??

 マジでどういうことなのか、京福電気鉄道広報宣伝担当の牧田さんに話を聞きました。

── 超怖いですよ……。これ、一体何ですか?

牧田さん 妖怪電車は、2007年から毎年夏に運行している電車です。

── 2007年から……ということは、今年(2019年)で13回目ですね! なぜ、こんな電車を運行することになったのですか?

牧田さん 2007年に、嵐電沿線にある東映太秦映画村で第12回世界妖怪会議が開催されることになりました。ちょうど同じく沿線にある大将軍商店街という商店街が「妖怪」で町おこしをされていました。

 そこで、映画村、大将軍商店街、嵐電で何か面白いことができないか、と映画村さんが呼びかけたんですね。

── 世界妖怪会議……妖怪で町おこし……。京都でそんなことがあったとは知りませんでした。

牧田さん そこでアイデアを出し合って始まったのが妖怪電車なんです。

── へー! そうだったんですね。

牧田さん 運行当初は、お客さまにより怖がっていただこうと「突然妖怪が電車に乗ってくるかも?」という企画だったんですよ。

── 電車に妖怪がいきなり乗ってくる。おお、それはそれで怖そうですね。

牧田さん ですが、タイミングが悪く妖怪に会えなかったお客さまから「会えなかった」「妖怪がいない!」とお叱りをいただいてしまって……。そこで、いつでも妖怪が乗っている現在のようなイベント電車としての運行になりました。

── 嵐電のお客さんったら、どれだけ妖怪好きなんですか!? でも、気持ちは分かります。どの妖怪もすごく迫力たっぷりに作り込まれていますよね。

牧田さん 実はこれらの妖怪は、嵯峨美術大学の学生さんたちが中心になってやってくれているんです。

── 美大の学生さんが! どうりでクオリティーが高くて、怖いはずだ……。

●2019年の妖怪電車は、妖怪仮装行列からスタート

 2019年の妖怪電車の運行日は、8月11日から15日。初日の11日は、運行に先立って「妖怪仮装行列」を行いました。

 早速、居合わせた観光客から「何あれ、ヤバい……!」という悲鳴に近い声があちこちから上がります。外国人観光客の方からも「オーマイガー!」という叫びが。

 この日の京都は最高気温気温37.7度。しかし妖怪たちが登場した瞬間にこころなしか太陽がかげり、風が涼しくなった、ような気がしました。

 妖怪行列は嵐電の嵐山駅を出発し、渡月橋を渡って記念撮影。はいチーズ。

 歩いている途中からも、観光客からは口々に「ヤバイ」「怖い」「すごい」といった声があちこちから聞こえてきます。怖さのあまりに号泣してしまうお子さまも。大興奮してスマホで写真や動画を撮る人や、妖怪行列と一緒に自撮りをする人もいます。

●運賃は「妖怪100円。繰り返します、妖怪は100円」

 行列が駅に戻ってくると、妖怪電車専用の乗車券売り場には既に人が並んでいました。

 私も並んで、乗車券を無事ゲット。ひゃっほー。

 妖怪電車の乗り方を説明しておきましょう。

 2019年の妖怪電車は、期間中毎日3往復運行します。嵐山駅発の電車は、17時、18時30分、20時の3本。乗車には専用乗車券が必要で、乗車券は、それぞれの出発時刻の40分前からの発売です。妖怪電車には定員がありますので、確実に乗りたい場合は早めに駅に来ておくといいでしょう。

 乗車券は、大人220円、こども110円、そして妖怪100円。繰り返します。妖怪は100円。妖怪ならば(一見して妖怪と分かる格好をしていると、)100円で乗れます。さあ、みんなも妖怪になって妖怪電車に乗りましょう。中途半端な仮装だと人間料金になることもあるそうです。

 妖怪電車がやってくるまでの間、妖怪たちも構内をう~ろうろ。フフ、何これ。

 特に河童(かっぱ)さんは子どもたちに人気でした。「河童! 河童ぁぁぁ!」と声をかけています。え、これ、みんな怖くないの……? 肌の感じとかすごくリアルなのに……? 私も本物の河童を見たことはありませんが。

 いよいよ電車がやってきました、乗り込みます!

 車内はかなりの大混雑! 少しは自由に動けるけれども、あちこちじっくり見られないくらいの雰囲気です。時間帯が早かったせいか、小さなお子さんを連れている方もたくさんいます。

 発車直前に妖怪たちも乗ってきました。とたんに、小さな子どもたちの「いやぁぁぁー!」「こわーい!!」という号泣が、車内のあちこちから聞こえてきます。無情にも閉まるドア、そしておもむろに流れ出す不気味なBGM、ゆ~っくり走り出す電車……。終点四条大宮駅までの24分間、この電車から降りることはできないのです。

 妖怪たちは、狭い車内をできるかぎりあちこちに動いて乗客の方々にごあいさつ。「ちーっす」。そのたびに子どもたちはギャン泣き。終点までの24分間、この子らにとっては、とても長く、思い出(?)に残る電車の旅になったことでしょう。立派なテツに……なってくれるかしら……?

 嵐電では、妖怪電車の運行のほか、「嵐電・妖怪仮装コンテスト2019」や妖怪電車フォトコンテストも行います。さらに、8月15日には「事故物件に住みます芸人」としても知られる怪談師・松原タニシさんの「怪談電車」も運行予定。これは、怪談好きには見逃せないイベントになりそうな予感……!

 嵐山駅を中心に、嵐電が妖怪であふれる5日間。2019年は8月15日まで。京都の夏、鉄道の夏、妖怪の夏を楽しみたいなら、嵐電・妖怪電車は見逃せないイベントですよ。

【訂正 2019年8月14日 17時】初出時、怪談師 松原タニシさんの表記に誤りがありました。訂正してお詫び申し上げます

(鶴原早恵子)

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