東北 秋田などで川が増水中 11日まで断続的に大雨 氾濫・土砂災害に警戒
東北地方では梅雨の大雨となっています。秋田・山形県内などで川の水位が高くなり、中小河川では氾濫の危険が高まっている所があり、土砂災害の危険も高まっている地域があります。今日9日は、午後3時頃が雨のピークとなり、再び激しい雨の降る所があるでしょう。土砂災害や川の氾濫などに厳重に警戒してください。
11日にかけて断続的に大雨
午後1時現在の雨雲の様子です。梅雨前線に伴う雨雲が断続的にかかり、午後0時50分までの日最大48時間降水量は、山形県最上町向町で251.5㎜、新庄で167.5㎜など、7月の統計開始以来最も多くなっています。
日本海には、前線上の低気圧に伴う活発な雨雲が控えています。このあと秋田県内を中心に午後3時頃にかけて1時間に50mm以上の滝のような雨が降る恐れがあり、夕方から夜は活発な雨雲が岩手県内を通過するでしょう。
10日日中は前線の活動が一旦弱まりますが、10日夕方から11日朝にかけて再び活発となって、青森・秋田・岩手県内を中心に再び大雨の恐れがあります。「雨雲レーダー」などを活用して、最新の気象状況を確認してください。
キキクル 洪水の危険度
気象庁HPのキキクルによると、午後0時40分現在、山形・秋田県内で洪水の危険度が高くなっています。
赤い表示の最上小国川は警戒レベル3に相当する「氾濫警戒情報」が発表されています。警戒レベル3 相当では、危険な場所にお住いの高齢者や避難に時間のかかる方は避難を始める段階です。
黄色の赤川や雄物川上流や子吉川は、警戒レベル2相当の「氾濫注意情報」が発表されています。警戒レベル2相当では、今後の情報に一層の注意をする段階ですが、そこへ流れ込む中小の川は先に水位が上がり、トップ画像のように危険な状態になっている場合があります。
夕方の強雨と、これまでの雨が川に流れ込むため、さらに水位は上昇するとみられます。雨が弱まっても日付のかわる頃にかけて警戒が必要です。
堤防の低い川の近くにお住いの方などは、周囲の状況や自治体からの情報に注意し、身の危険を感じたら早めに避難をしてください。
市街地でも浸水被害をもたらす「内水氾濫」とは
内水氾濫とは、市街地に降った大雨が地表にあふれて起こる浸水被害です。アスファルトなどで大部分が舗装されている都市部などで発生しやすいとされています。
大きな川の水が堤防を越えてあふれ出す「外水氾濫」とは区別され、「内水氾濫」は下水道や用水路の排水能力を超える雨が降ったり、排水先の河川(本流)の水位が高くなったりして、行き場を失った雨水が市街地にあふれ出る災害です。川や用水路から水があふれ出すだけではなく、マンホールから水が吹き出すこともあります。
「外水氾濫」に比べ、「内水氾濫」は一般的に浸水の度合いが浅いという傾向がありますが、短時間で被害が発生し、川から離れた地域でも浸水が起きるとされています。
内水氾濫が起きやすい地域については、自治体がハザードマップにまとめている場合があります。日頃から自分の住んでいる地域のリスクを把握するようにしましょう。
また、大雨時には、テレビ、ラジオ、インターネットなどで最新の気象情報、災害情報、避難情報に注意し、危険を感じたら、早めに避難しましょう。氾濫した水の流れは、勢いが強く、歩くのが困難な場合があります。その場合は、緊急避難として、高い頑丈な建物にとどまることも選択肢の一つです。
大雨 土砂災害の前触れは
雨によって土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。これまでの雨ですでに地盤が緩んでいます。危険な斜面の近くでは、異変を感じたらすぐに避難するようにしてください。
1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。
そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。
07/09 13:31
tenki.jp