「無投票」が続いた町で12年ぶりの選挙戦 「なり手不足」問題を乗り越えて…統一地方選 “定数割れ”しなかった愛知・幸田町議選
統一地方選のさなか、全国で問題になっている地方議会の議員の「なり手不足」。
4月18日に告示された愛知県幸田町議会では、連続3期・12年も無投票が続いています。果たして今回は…。
人口約4万2000人、製造業が盛んな愛知県幸田町。
町議会の定数は16人ですが、前回の町議選で立候補したのは15人。
東海3県で唯一「定数割れ」に。愛知県内の市町村議選で欠員が出たのは、2003年に旧・作手村で行われた村議選以来でした。
(幸田町議会 足立初雄 議長)
「まさかですよね…。いかに議会の魅力がないかを感じちゃう」
議員の「なり手」が足りない。町の人からは、こんな声が…。
(幸田町民)「(Q:前回選挙は欠員が出てしまったが?)そうだったんですか、そんなことも知らない…」
「町議会議員選挙を重要視していなかった、(議会を)身近に感じていない」
議員報酬は全国平均よりも多い幸田町。一方、議会では“こんな課題”に気づいたといいます。
(幸田町議会 足立初雄 議長)
「(当選者は)ほとんど地区推薦で出てきた人。(立候補者のために)議員になるには、どういう手続きを踏めばいいか記事にした」
議長も、地区で推薦されて議員になったそうですが、こうした長年の慣習が立候補への壁のひとつになってはいないか。
そこで、毎号の「議会だより」で立候補に必要な条件などを丁寧に説明したほか、町民から話を聞くタウンミーティングを若い人たちが集まる場所に出向いて、月に1回開き、議会への関心を高める取り組みを続けました。
その成果もあってか、18日に告示された町議選には定数16人に対し22人が立候補しました。
(幸田町民)
「選挙がないっていうのは民主主義じゃない」
「(選挙は)自分の町を、どうやってよくしていこうかという人の意見を聞く大事な機会」
2011年以来12年ぶりの選挙戦。有権者に選択の機会がやってきます。
04/18 18:45
CBCテレビ