【お悩み相談連載:さらば青春の光・東ブクロの『こわいもんなし』】「新しい環境が怖いなら、無理にすぐ踏み出さなくていい。気づいたら誰かが背中を押してくれると思います」
酸いも甘いも噛み分けた孤高のお笑い芸人・東ブクロ(さらば青春の光)のお悩み相談連載「さらばお悩み! 東ブクロの『こわいもんなし』」。
恋のお悩み、仕事のお悩み、日常のふとしたお悩み、そして性のお悩み......まで、東西南北森羅万象、どんな悩みも東ブクロがズバッと解決!!
■「セックス=不倫ではない」
【お悩みNo.33】ぶくろさん教えてください。ぶくろさんの中で不倫とはどこからなのでしょうか?
わたしは結婚していて娘が1人います。会社で10個年下の既婚者と気が合い、2人でランチ行ったりお互いの誕生日プレゼント交換したり悩みを相談したりしている人がいます。
いわゆる関係はないけどすごく依存していてなんとなく周りに秘密のことがあるようなそんな感じです。ドキドキしたり怒れたり、居なくなったら困るそんな人です。【46歳・女性】
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――会社の後輩にドキドキしている既婚女性からの質問。
最初にはっきりさせたいんですが、セックス=不倫ではありません。旦那が仕事に行ってる時間に、他の男と外でセックスして平気な顔をして帰ってきたりする、いわゆる「昼顔的」な行為は世間的にはよくないとされてますが、うまくやれば家庭を壊す恐れはない。これは不倫ではないと僕は思うんです。
でも、旦那とおいしいレストランに行く予定があって、「本当は彼と行きたかったかな」と浮気相手が頭にちらついたら、そら不倫だと思うんです。ということは、この女性はすでに不倫状態にあると言えるでしょう。
――心の貞操を侵食した瞬間から不倫が始まる。
家族の時間の中に、相手の男がだんだん関わってきて、気が付いたらそちらを優先しそうになる。そうなったらやめた方がいいでしょう。クリスマスの日に、「本当は彼といたいな」って思った時点でアウトです。やがて相手と会う時間を捻り出そうとし始める。スケジュールが整理できないと、気持ちも整理できなくなります。
――そうやって破滅に向かっていくと。
他の人と遊んでも気持ちは旦那にある。それができれば、ちょうどええけど、ふとした瞬間に彼の顔が浮かんでしまうとか、「危ないな」としかいいようがないです。
――きちんとスケジュール管理をして、家と外で割り切って付き合うのが大事。
僕は学生時代に最高で7股したことありました。クリスマスのやりくりは大変でしたけど、みんな大事やったからね。そのときに会っている子と、真剣に向き合っていました。
――みんな好きだった。
好きかどうかと言われたら難しいですけど、それぞれにいいところがありましたね。最初に言ったように、既婚者がパートナー以外とセックスしても僕は不倫ではないと思います。社会は許さへんかもしれんけど、僕は男女において、気持ちが一番大きいと思うんです。
男は奥さんがいても風俗に行くけど、家庭は大事にします。同じように、この方も一度女性用風俗を体験してみたらいいかもしれん。あなたが今感じているドキドキとセックスはお金で買えるかもしれませんよ。
――男女平等は風俗も同じ。
性欲だけやったら、割と簡単に切り替えられる。家庭が大事だけど、あなたも大事。そうやって同じ土俵に上げてしまったら、あとは進むか、戻るかしかない。
――岐路に立っている
「旦那と別れる」と言ったら、向こうは引いてしまうかもしれない。そして、その先には泥沼が待っている。家庭に持ち込まないようにうまいことやってほしいな。せやから風俗に行きましょう。
――まさに令和の北方謙三。
そして、好きだった相手との思い出を振り切るために、新しい男を作りましょう。心と体の穴を埋めるのはやはり男しかいないんです。
■「踏み出すのは明日じゃなくてもいい」
【お悩みNo.34】私は高校1年生の時に新しい環境に慣れず、軽いうつ病になってしまい、学校を辞めてしまいました。バイトもしていましたが、やっぱりすぐに辞めてしまい、今はフリーターになっています。バイトの貯金でやり繰りしていますが、三年経った今。まだ私は仕事に就けていません。
家族はゆっくりで良いと言いますが、その優しさも申し訳なくなり、苦しくなる一方。しかも私はもう成人になる寸前です。これから税金だって払わなきゃいけない。仕事をしなきゃいけないのは分かってる。
でも新しい環境が怖い。苦しい。そんなことが日々続いていて、新しい一歩を踏み出すのが怖いです。ブクロさんは新しい環境に行く時、どうやって一歩を踏み出すか教えていただきたいです。【PN:ももち・17歳・女性・フリーター】
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――17歳の女性からの相談です。
年齢は関係ないけど、まだ17歳でしょう。僕も26歳までフリーターみたいな生活してましたし、芸人としてまったく稼げてなかった。家族がゆっくりでいい、って言ってくれるんやったら、それに甘えたらいいんです。
――でも新しい一歩を踏み出そうとしている。
新たな一歩はみんな怖いです。せやけど、ちょっと悪いイメージを持ちすぎてるかもしれないね。でも、大丈夫。最初だけやから怖いのは。そして、そのバイトであなたの人生は決まらん。
最近は新卒で就職してもすぐに辞めてまう人も多いでしょう。合わんと思ったらやめたらええ。きっとこの子の周りには、きちんと学校に行ってる、この子にとって「立派な子」が多いんやろね。
――うまくいってる人ばかりが目についてしまう。
ほんま、芸人なんか特にそうですけど、クソみたいな20代を送ってきたのに、最終的にお金稼げる人がいるわけです。この子も17歳なんやったらあと10年は何にしてもOKです。あなたの目に入ってこないところで、あなたと同じようにもがいて、回り道している人がたくさんいるんです。
――踏み出すのは今じゃなくてもいい。
踏み出さなきゃって思ってることは立派やね。ただ、それは明日じゃなくてもいいよってことです。気づいたら一歩踏み出してる可能性があると思うんです。
僕はバンジージャンプがとても苦手なんです。高いところに立って、自分の意思で一歩踏み出そうと思っても、どうしても怖くてできなかった。
でも、スカイダイビングは違いました。後ろからポーンって押されて、気が付いたら空を飛んでて、とても楽しかった。またやりたいくらいです。
――空を飛ぶという結果は同じでもぜんぜん違った。
新しい環境が怖いと思ってるんやったら、無理に踏み出さなくてええんちゃうかな。「外は楽しそうやな」と思ってたら、意外と誰かが後ろから背中を押してくれると思いますよ。のんびりいきましょう。
●東ブクロ
1985年10月6日生まれ 大阪府茨木市出身
〇2008年に現在の相方である森田哲矢とお笑いコンビ『さらば青春の光』を結成。2017年に本名の東口宜隆から現在の芸名である東ブクロに改名した。芸能界を代表するプレイボーイとしても知られており、スキャンダルも含め多くの浮き名を流してきた。
公式YouTubeチャンネル『さらば青春の光Official Youtube Channel』
取材・文・撮影/キンマサタカ
11/22 17:40
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