2頭軸で馬券を買ってる初心者がこれから心がけるべきことは?【じゃいの人生は最高のギャンブルだ】第125回
あらゆるギャンブルに精通し、どんな場面でも貪欲に勝ちを狙う男・じゃい。馬券でマンションを買ったという芸能界屈指のギャンブラーが、人生を勝ち抜く極意を教えます。
【今週のお悩み・第125回】私は今年の春から本格的に競馬を始め、ほぼ毎週メインレースの馬券を買っている初心者です。多方面から集めたデータを競馬ノートにびっしり書き込んで予想をしています。買い方は3連単を中心に、場合によっては保険として3連複も、という感じです。
そしてこの度、ローズステークスで3連単と3連複がどちらも的中しまして、ついに高配当といえる配当をゲットしました! これからますます予想を頑張っていきたいと思えた、大変うれしい経験となりました。
前置きが長くなってしまいましたが、本題です。私は3連単や3連複において、1頭を揺るぎない軸と決めて、そこから連対しそうな馬を数頭ピックアップし、2頭軸からの全頭流しという買い方をしています。軸2頭を逆にしたパターンも購入します。自信を持てる軸馬がいない時や、堅すぎる決着だと思った場合は馬券を購入しません。
この買い方の1番のメリットは、実質馬連の買い方をしながらも3着に大穴を狙える点です。デメリットは、買い目が多すぎてオッズ次第ではトリガミになる点や、予算面から1点あたりの購入額を少額にしなければならない点です。
この買い方は競馬に慣れたら変えていくべきでしょうか? 長期的に見ると、点数を絞って1点あたりの購入額を増やした方がよいのか、御指南頂きたく質問させていただきました。(れいちゃん・30代・女性・主婦)
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スプリンターズステークスは推奨馬4頭が1頭も馬券に絡まないという大外し!
YouTubeの冒頭で言った「多分外れます!」という予想はバッチリでしたが、金曜日の段階での予想だったので馬場読みも難しかったですし、メンバー的にも難しく、予想しがいのあるレースでした。
終わってみれば配当の割には難しくなさそうな馬券でしたが、ピントがズレまくってました。ただ、秋のG1の1発目でこれは逆に良かったかもしれません。徐々にピントを合わせていきたいと思います。ピントの合わせ方は分かりませんが。
では質問に。
競馬初心者ということですが、これはもはや経験者よりも出来上がっていますよ。競走馬や競馬場、ジョッキーなどの知識はやはり経験者には敵わないかもしれませんが、馬券の買い方、取り組み方に関して言えば経験者でも出来ないようなことをしています。
オンラインサロンでも最近「見」が出来るようになった人も多数いますが、最初から出来る人はなかなかいないと思います。データを集めて、ノートにびっしりと書くなんてやってる人そんなにいないんじゃないかな? こういうのってやはり女性が得意だったりするのかな? 食卓で黙々と書いている絵が浮かびます。
今週のギャンブル格言【信念を持つと人生は引き締まる】
で、本題の方ですが、買い方に関しては何が正しいということはないと考えます。券種に関してもどれがいいというのはないでしょう。あるとしたらあくまで数学的な観点での話になります。
仮に毎回1点買いと毎回100点買いをする人がいたとします。どっちが勝てるでしょう?
まず、この時点での正解はありません。よく言われるのは、100点買いをするということは99点のハズレを買っているということ。確かにその理論は当たってます。ただ、だから100点買いの方が負けるというのは間違っています。
例を出しましょう。
0から100のパネルがあるとします。その中に1つだけ当たりがあります。当たると101枚の金貨が貰えます。Aさんはそのパネルの中から1つだけ選びます。Bさんは残りの100個を選びます。それを繰り返し行います。Aさんは101分の1の確率で当たります。Bさんは101分の100の確率で当たります。ここまで考えたらBさんが必ず勝つ!と思います。100個も選べてズルい!不公平だ!と。
しかし、1つのパネルを選ぶのに1枚の金貨が必要です。つまり、Aさんは外れても金貨を1枚しか失いません。ところが、Bさんは毎回100枚の金貨を使います。Aさんが当たりを引いた場合、Bさんは100枚の金貨を失います。
それを踏まえるとどっちがお得でしょうか?
結果、確率的に同じになります。どちらも最終的には得も損もしない。数学的にはそのような結果になります。
では、これがパネルではなく、101頭の馬が走り、その1着を当てるというゲームならどうでしょう? パネルの場合、すべてのパネルが101分の1の確率で当たりましたが、馬の場合は馬の実力が加わりますから、それぞれ確率は異なります。
この場合は予想の精度で結果が変わってくるでしょう。もしもAさん、Bさんのどちらか一方だけ競走馬の情報を持っていた場合は、情報を持っている方が勝てる可能性は上がります。両方ともに情報を持っていた場合は先に選んだ方が勝ちやすいでしょう。
また、この例の場合はすべてが101倍ですが、実際の競馬はそれぞれにオッズが異なります。ちょっと難しくて頭が痛くなった方もいるかもしれませんが、イメージだけでも伝われば幸いです。
結論から言えば、何点買った方がということではなく、あくまでも予想の精度と期待値になります。
9月3日に盛岡競馬で行われた不来方賞は12頭立てでしたが、僕の中では来る馬は3頭しかいないと予想しました。結果は3連単を4点買って、12.2倍の払い戻しでした。
逆に100点買って10000倍みたいなレースもあります。
予想により、来ない馬の見極め、人気はない馬でも来る可能性がある馬の見極め、人気だけど飛ぶ可能性が高い馬の見極めなど、予想の精度により点数を変えていくことがいいのかなと思います。現状での僕の個人的な意見です。
ただ、これが正しいというわけではなく、各々が正しいと思う買い方で馬券を買えばいいと思います。大事なのは、独自の信念を持って買うことだと考えます。
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じゃい
1972年生まれ、神奈川県出身。97年にお笑いトリオ「インスタントジョンソン」を結成し、ネタ作りを担当。芸能界随一のギャンブラーとして知られ、過去には9370万円の馬券を的中させたことも。『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数。
構成・撮影/キンマサタカ
10/01 11:30
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