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座間9人殺害事件 白石被告に死刑求刑…被害者遺族の思いは

 2017年に神奈川県座間市で男女9人が殺害された事件は11月26日、白石隆浩被告(30)に死刑が求刑されました。最大の争点は「被害者に殺害の承諾があったか、なかったか」です。論告求刑公判では、改めて被害者遺族の強い憤りの思いが明らかにされました。今回の裁判をまとめました。

 検察側は論告で「前代未聞の猟奇的かつ重大な連続強盗・殺人事案で極めて悪質。2カ月の短期間に9人もの若く尊い命が奪われ、万死に値する」と、極めて厳しい言葉を選んで白石被告に死刑を求刑しました。起訴状などによりますと、今回の事件で被害に遭ったのは15歳から26歳の男女9人です。このうち女性8人については、白石被告が自宅に誘い込んだ被害者に性的暴行を加え、現金を奪って殺害した後、遺体を傷つけた罪に問われています。白石被告は自殺願望を示した被害者をSNSで言葉巧みに誘い出し、殺害したとされています。

 裁判の最大の争点は「被害者に殺害の承諾があったか、なかったか」です。検察側は現場で被害者が暴行を受けた時に失神するまで抵抗を続けたという被告の供述は信用できるとして「殺害の承諾がなかったことに疑いを差し挟む余地はない」としました。また、被害者の遺族は代理人を通して、量刑に関し「娘は引きこもりから抜け出し、働き始めて表情も明るくなった。被告は家族にとって大切な大切な娘を無残にも殺害した」「娘は17歳で、いつもにこにこしている元気で活発などこにでもいる女子高校生だった。裁判員には正義にかなった量刑をしてほしい」などと意見を述べました。

 求刑を受けた白石被告の弁護側は、被害者がツイッターで首つりの方法などを被告とやりとりしていたとして「死ぬために会いに行き、被告の家で薬や酒を飲み、殺害のタイミングは委ねられていた」と指摘しました。そして「承諾殺人や強制性交致死の罪が成立し、死刑は選択できない」と主張しました。

 裁判の終わりに裁判長に促され、白石被告は証言台に向かいました。

「最後に何か言いたいことはありますか?」「何もありません」
「何もないということですか?」「はい、そうです」

 ──2カ月にわたる裁判の最後に白石被告が語った言葉は数秒ほどでした。

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