カラフルな恐竜たちが、プレゼント探しの探検へ。絵本『きょうりゅう たんけんたい』は長く楽しめ、プレゼントにも最適!
我が家の小2&5歳の兄弟は恐竜が大好き! 家族旅行もUSJや福井県立恐竜博物館など恐竜メインで組み立てられるほど、恐竜は我が家にとってなくてはならない存在です。そんなわけで我が家は本棚も恐竜パレード状態。「もう恐竜の本はいいかな……」と思っていたのですが、一冊の本に出会ってしまいました。その名も『きょうりゅう たんけんたい』(アレックス・ラティマー:イラスト、聞かせ屋。けいたろう:文/KADOKAWA)。“きょうりゅう”、そして“たんけんたい”とタイトルがすでに子どもが大好きなワードのタッグ技。おまけに表紙の恐竜たちはカラフルでかわいい! ふたりとも表紙を見るなり「読んで!!」と食いついてきました。
実はこの本、2年前に発売され即重版となった『きょうりゅうかくれんぼ』などのシリーズ最新作。本作は友達に赤ちゃんが産まれたことを知った恐竜たちが、プレゼントを買いに行くストーリーです。「どんどこ どんどこ すすめや ほい!」というかけ声とともに、プレゼントを探す旅が始まります。
次男はすぐにこのかけ声が気に入った様子。2度目の登場以降は一緒に「どんどこ どんどこ すすめや ほい!」と言いながらその場で足踏みしていました。
翼竜は空の上、海竜は海の中へ。みんな手分けして探検を続けます。
海竜たちが見つけたしましまの石については「何かの卵じゃない?」と兄弟ふたりで予想合戦を展開。途中でどのページにも太陽のような赤い球が描かれていることに長男が気づくと、次男がどんどんページを遡り「ほんとだ!」と大興奮! カラフルなイラストにもすっかり魅了されたようで絵を見ては会話が盛り上がり、なかなか話が進みません(笑)。が、文字でのストーリーだけでなくいろいろな楽しみ方ができるのが絵本のいいところ。最近長男がひとりで本を読むようになり、読み聞かせの機会も減ってきたので、「こんなやりとりもあと少しなんだろうな……」となんだかセンチメンタルになってしまいました。
たくさんのプレゼントを持って、いざあかちゃんのところへ。おたんじょうびパーティーが始まります。
しかしそこで、恐竜たちはあることに気づきます。絶対盛り上がる最後の仕掛けは読んでからのお楽しみ! 我が家ではこの部分、何度読んでも親子で楽しんでいます。
最近児童書ばかりの小2の長男には少し物足りないかな? と読み聞かせ前は思っていたのですが、次男がかけ声を真似し始めたあたりから一緒になってすっかり夢中になっていました。しかも文章はひらがなとカタカナのみで表記されているので、最近ようやくひらがなが追えるようになった次男も読み聞かせ後、度々本棚から取り出して自分で読むように。乳幼児期からひとり読みまで、長く楽しめる絵本だと感じます。
リズミカルで短い文章のため、読む側としてもとても読みやすく感じたのも本書のいいところ。この本に登場する恐竜はカラフルでかわいらしいものばかりなので、「恐竜は怖いから嫌」というお子さんでも心配ありません! 読み手も聞き手も選ばない、プレゼントとしても最適の一冊です。
文=原智香
10/23 11:00
ダ・ヴィンチWeb