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沖縄で「なんでも屋」するオジサン「ありがとうのためなら…」

総勢12人が個々の特技を活かして地域貢献

 定年退職までは、家族のため、会社のために働いてきたけど、リタイアしてからはどうしよう──そんな、「第2の人生」のスタート地点で、選択肢の一つとして出てくるのが、ボランティアだ。“これからは、社会のために”と一念発起し、「定年後ボランティア」で汗をかく老後を選んだ人たちに密着した。

「沖縄オジサンクラブ」は、県外からの移住者が中心のボランティア団体だ。宮崎県出身の大生儀國・会長(69)をはじめとする総勢12人が、現役時代に培った個々の特技を活かして地域に貢献している。

 大生さんは55歳で会社を辞め、単身で沖縄に移住した。

「大好きな釣りに明け暮れても、一人はやはり寂しい。そこで、地域で何かの手伝いができれば友人も増えるかもしれないと、糸満市の社会福祉協議会を訪ねて個人でボランティアの“なんでも屋”を始めたのです。要は、自分の楽しみを探すため(笑)」

 クラブの活動内容は、庭の草むしりに始まり、学校のトイレの水道修理など、なんでもやる。ただし、材料費などの実費は負担してもらう。

「でも、本当になんでもやればいいというわけじゃない。やりすぎると民業圧迫になりますからね」

 ボランティアの対象は高齢者や生活に困る人々。公共施設や高齢者施設、予算が乏しい無認可の保育園などでの活動に限定している。

「移住者である私たちを受け入れてくれた沖縄に恩返しがしたい」

 大生さんは目を輝かせた。

【団体DATA】「沖縄オジサンクラブ」:2012年5月発足。糸満市社会福祉協議会と協力し、高齢者宅の草刈りや、生活に苦しむ世帯の家屋の修繕、無認可保育園への訪問などを行なう。電気や水道工事、大工仕事など、専門知識を持つメンバー12人の半数は移住組。

※週刊ポスト2017年10月13・20日号