宣言解除直後の人流急増、広がる変異株 東京、マスクなし深夜1割

 東京都が新型コロナウイルス特別措置法に基づく蔓延防止等重点措置の適用を政府に要請した背景には、3月の緊急事態宣言解除直後から起きた人流の急増や、感染力が強いとされる変異株への強い危機感がある。

 8日に開かれた都のモニタリング会議で示された資料によると、新宿や六本木などの主要繁華街の人出は緊急事態宣言解除後の1週間で急増。調査・分析した都医学総合研究所の西田淳志・社会健康医学研究センター長は、宣言解除後の大阪での増加の幅と比べ、「大阪は4週ぐらいかけて上がったが、東京はそれに近い状況に1週間ぐらいで到達した」と表現した。

 その後は大阪の感染急拡大が報道される中、東京の人出は減少に転じたものの、西田氏は「数週間以内に感染者数が跳ね上がる可能性が非常に高い」と指摘。六本木駅でマスクを付けていない人の割合が、午前8時台で1・7%、午後8時台で6・7%、午後11時台で11・3%と、夜になると増えるという調査結果も示し、課題の1つに挙げた。

 さらに深刻視されたのは、感染力が強いとされる変異株が都内で増加傾向にあることだ。都健康安全研究センターのスクリーニング検査(簡易検査)を含め、変異株の陽性は3月24日時点の累計で31件だったが、4月7日時点では149件に達した。

 同センターのスクリーニング検査分の分析によると、3月22~28日の1週間で調べた110検体のうち、この変異株の割合は約8%(9検体)にとどまっていたが、翌週は158検体の約32%(51検体)に跳ね上がった。

 こうした状況から、同会議は第3波を超える感染拡大を懸念。「感染拡大防止の取り組みの成果はおおむね2週間後に現れるため、直ちに対策を講じる必要がある」と警鐘を鳴らした。

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