H2Aロケット49号機の打ち上げ再延期 上空の風が条件満たさず

打ち上げられたH2Aロケット48号機=2024年1月12日午後1時44分、鹿児島県の種子島宇宙センター、朝日新聞社ヘリから

 三菱重工業は16日、同日午後に予定されていたH2Aロケット49号機の打ち上げを延期すると発表した。打ち上げ場所の種子島宇宙センター(鹿児島県)周辺で、上空の風が条件を満たさないと予測されるためだという。

 三菱重工によると、16日午後2時24分20秒に打ち上げる予定で15日夜に機体を発射点に移動させた。その後、打ち上げ時の上空の風(高層風)が強いと予測され、トラブル時に機体を空中で爆破させる「指令破壊」をした場合に破片が警戒区域の外に飛び散るおそれがあることから、延期を決めたという。

 49号機はもともと11日に打ち上げる予定だったが、悪天候のため16日に延期していた。再延期後の日程は未定で、19日以降で検討する。

 今回の再延期により、10月20日に予定されているH3ロケット4号機の打ち上げ日程にも影響が出る可能性がある。

 三菱重工の徳永建(たつる)・打上執行責任者は16日の会見で「難しい気象条件に左右されてしまったのは残念な思いだが、安全・確実な打ち上げのために集中していきたい」と話した。(佐々木凌)

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