首都圏で震度5強、強い揺れの割に建物被害が少なかった理由は…京大解析「今後も同じではない」

(写真:読売新聞)

 7日に首都圏を襲った最大震度5強の地震は、人が感じやすい小刻みな地震波が強い一方、建物を壊すような波は弱かったとする解析結果を、京都大の境有紀教授(地震防災工学)がまとめた。14日で地震から1週間となるが、目立った建物被害の報告はなく、多くの人が強い揺れを感じた割には被害が小さかった要因になったとみられる。

 地震には様々な周期(揺れの往復時間)の波が含まれている。境教授が東京都や千葉県などで観測された地震波を解析したところ、人が体感しやすい「ガタガタ」と小刻みに揺れる周期1秒以下の波が強く検出され、木造家屋などの倒壊を招きやすい1~2秒の波は弱かったという。

 総務省消防庁によると、14日午前10時現在、住宅の全半壊や一部破損の被害は報告されていない。境教授は「今後の地震も特徴が同じというわけではない。備えを怠らないように」と注意を呼びかける。

 一方、気象庁によると、ビルの高層階が大きく揺れる「長周期地震動」(周期2~3秒以上)も観測された。最も強かったのは東京23区と千葉県北西部で、4段階中3番目に強い「階級2」(物につかまらないと歩くのが困難)だった。

 工学院大の久田嘉章教授(地震工学)によると、マグニチュード(M)5・9だった今回の地震より規模が大きいM7級想定の首都直下地震では、強い長周期地震動で高層階の扉が変形し、室内に閉じ込められる恐れもあるという。「周囲にどんなリスクがあるか、家族や住民同士で事前に話し合ってほしい」と話す。

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