【TVクリップ】「閻魔堂沙羅の推理奇譚」中条あやみ「刺激的なビジュアル、内容です」

閻魔大王の娘・沙羅(中条あやみ)のもとに、また新たな人物がやってきた。“ゆすり屋”だったその男は即刻、地獄行きを言い渡され、沙羅に泣きつくが…

 生き返りたいと願う死者に対し、生き返りか地獄行きかをかけて、自分を殺した犯人を推理する「死者復活謎解き推理ゲーム」を仕掛ける沙羅を演じる。あの閻魔大王の娘という役だ。
 「人間じゃない役って結構多いんですよ。映画のデビュー作(『劇場版 零~ゼロ~』)も霊の役だったし。そういう役が来がちなんですかね」。そう言って無邪気に笑う。
 沙羅の見た目は派手で、「衣装もメーク、髪形も毎回違うし、コスプレ感覚」というが、役柄は笑った顔とは裏腹に、「見た目は若いけれど、下手をしたら何百年、何千年と生きている。(演出からは)悟っているオーラをまとい、読めない神秘的な空気を出してほしいといわれた」と打ち明ける。
 そんな雰囲気をまとうために、自身には「せりふを言っている間はまばたきをしない。声のトーンも低くして迫力や貫禄を出せたら」という課題を与えて撮影に臨んだ。「本番前には目薬をさして目が乾かないようにし、声のトーンも直前に確認」という作業を繰り返したという。
 30分ドラマだが、沙羅がしゃべるのは死者の生前の様子や、なぜ殺されたかなどの状況説明を伴うものが多い。「本当にせりふが多くて。こんなふうに生きてきたからこうなった、悔い改めて生きなさいというような諭すせりふもあって、とにかく覚えるのも大変だった」。入浴時や移動中も台本を手放さず、マネジャーや衣装担当者などと読み合わせをして、ということに腐心した。
 それだけに、劇中の沙羅は、立派な“閻魔大王の娘”感を醸し出している。そしてそれをバックアップするのが、先述のメークや髪形、衣装。それらに加え、バラエティーに富んだ“閻魔堂”として使用される場所も一役買っている。植物園や、安藤忠雄設計の狭山池博物館、旧奈良監獄など、「ビジュアルだけでも見がいがある」と胸を張る。
 「沙羅のせりふには独特の毒舌感があるし、刺激的なビジュアルと刺激的な内容は、『本当にNHKなの?』という感じ。死者がなぜ閻魔堂に来ることになったのか、視聴者の方も推理を楽しみながら見てもらえたら」。劇中の沙羅の鋭い眼光と、目の前にある笑顔。とてつもなく感情表現豊かな女優だと改めて感じた。
(兼松康)
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 なかじょう・あやみ 平成9年、大阪府出身。14歳のとき、グアムでスカウトされ、芸能界入り。23年の雑誌「セブンティーン」の専属モデルオーディション「ミスセブンティーン2011」でグランプリ。24年のドラマ「黒の女教師」(TBS)で女優デビューした。映画では26年の「劇場版 零~ゼロ~」を皮切りに、30年「3D彼女 リアルガール」、公開中の「水上のフライト」など主演作多数。

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