PISA調査 日本、家庭の経済的格差など最小 広く教育が浸透か

PISAでは日本の高校生の読解力低下が浮き上がった

 2018年実施の国際学習到達度調査(PISA)で、日本の平均点順位は前回より後退したものの、家庭における社会・経済・文化的な水準の格差が学力に及ぼす影響が、各国に比べて小さいことも分かった。 調査では、参加者へのアンケートをもとに保護者の学歴、職業、所有物(乗用車や蔵書の数など)から参加者一人ひとりの社会経済文化的背景(ESCS)を4つのレベルに分け、それぞれの得点を分析した。
 それによると、ESCSのばらつきを示す数値が日本は参加79カ国・地域の中で最も低く、各家庭の文化的、経済的水準などの格差が小さいことが分かった。
 また、OECD加盟国で比較すると日本の場合、ESCSが高い上位25%の生徒の読解力の平均点は537点、下位25%は465点で、得点差は72点だった。OECD平均(得点差89点)を大きく下回り、国立教育政策研究所の大塚尚子総括研究官によれば「得点差が小さいほど、家庭の経済的格差などが学力に及ぼす度合いも低い。各国との比較では日本は一定レベルの教育が広く行き届いることがうかがえる」という。
 加盟国ではないが、順位の高かった「北京・上海・江蘇・浙江」(中国)の得点差は82点、シンガポールは104点で、いずれも日本より格差が開いた。

ジャンルで探す