画風の変遷たどり、新たなゴッホ像 11日に開幕のゴッホ展

 炎の人、自らの耳を切った狂気の天才、生前評価されなかった孤高の画家-。11日に上野の森美術館(東京・上野公園)で開幕する「ゴッホ展」は、19世紀オランダ生まれの画家、フィンセント・ファン・ゴッホのこうした典型的イメージをいったん脇に置き、「2つの出会い」を軸に画風の変遷をたどることで、来場者を新しい画家像へといざなう企画だ。
 「代表作『糸杉』『ひまわり』など皆さんがよく知る“ゴッホの絵”にたどり着くまでには、前段階の試行錯誤があった」と同館学芸員の坂元暁美さんは説明する。37年の短い生涯で、ゴッホが画家として活動したのはわずか10年。彼はオランダの画家グループ「ハーグ派」から基礎を学び、32歳で仏パリに出て「印象派」と出会うことで、明るい色彩表現や筆の跡を残す描き方に影響を受けた。
 「ゴッホは先人や同時代の絵画、日本の浮世絵を研究するなど大変な勉強家だった」と坂元さん。南仏で自然の輝きをとらえた晩年の名画群だけでなく、初期のオランダ時代、農村で働く人々を写実的に描いた“暗いゴッホ”にも注目が集まりそうだ。
 令和2年1月13日まで。問い合わせはハローダイヤル03・5777・8600。

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