誰でも、どこでもマッスル飯 「低GI」食品→眠くなりにくく、手軽に栄養補給

エナジーバーを手にする中村真利男(左)さんと佐藤マリナさん

 健康志向やフィットネスブームで、タンパク質や良質な炭水化物を気軽に摂取でき、ダイエットやボディーメークにも効果的な“マッスル飯”が注目を集めている。以前はインターネットやスポーツジムなどでしか手に入れることができなかったが、コンビニエンスストアやスーパーマーケットでもコーナーが設けられるなど、市場が広がっている。
 「五輪に向けてフィットネスの注目度が高まってより日本人の栄養に対する意識が変わってきている」
 そう話すのは、フィットネス関連用品の輸入販売などを手がけるFitトレード&マーケティング合同会社COO、中村真利男さん(34)。4年前からドイツの自然食メーカー「ザイテンバッハ」のプロテインバーと、イギリスで生産したエナジーバー「エナジーオーツスナック」などを取り扱っている。
 エナジーバーは効率的にエネルギーを補給するための食品。オーツスナックは食物繊維が米の約10倍あるという「オーツ麦」で作られており、「GI値」(血糖値の上昇率を表す指標)が低く糖をおだやかに吸収する「低GI」の食品だ。
 プロテインバーも大豆などから作られた100%天然由来のタンパク質をもとに白砂糖や人工甘味料、小麦粉も使っていない。
 母親がドイツ生まれの中村さんは、自身もドイツのボディービル大会で優勝するなど、栄養のバランスがとれた質の高い食事へのこだわりは人一倍強い。
 ドイツではフィットネス市場が日本の10倍ほどの規模で健康食品への意識も高いが、このところ日本でも健康産業の広がりと高まりを感じている。
 ただ、取り扱い当初は苦戦も。たとえばエナジーバーはエネルギー補給が目的だが、日本では空前の糖質制限ブーム。糖質やカロリーが高い商品を避ける雰囲気があったという。
 ともに会社を経営する姉の佐藤マリナさん(36)は「糖質に対する考え方が徐々に変わってきた。カロリーを気にするのではなく、GI値などを見て良質な糖質をとった方が脂肪燃焼につながるという考え方になってきた」と話す。
 今年5月には東京都目黒区の駒場東大前に無添加プロテインを使用したプロテインシェークやドイツの自然食品などを食べることができるアンテナショップをオープン。商品の注文窓口を少し低めにし、中腰で“スクワット”しながら頼める。
 エナジーバーやプロテインバーは、スポーツだけではなく幅広いシーンで使える。低GIの食品は血糖値を急激に上昇させないため眠くなりにくく、仕事中の間食や子供の栄養補助食品にも向いているという。中村さんは「幅広い世代の人においしく栄養をとってほしい」と話している。(大渡美咲)

 ■高タンパク商品、コンビニも展開
 コンビニエンスストアのローソンでは「マチの健康ステーション」として平成24年から、味と健康を両立させた「ロカボ・健康志向食品」の開発に取り組んでいる。ロカボとは糖質量を1日70~130グラムをめどに摂取する緩やかな糖質制限の食生活だ。
 代表的な商品では、糖質量を1個あたり2.2グラムに減らした「ブランパン(2個入り)」が根強い人気。また、高タンパク質、低カロリーな鶏の胸肉を使った「サラダチキン」も多彩な味を開発、販売している。
 29年ごろからはナチュラルローソンで筋トレやランニングなど、トレーニングをしている人が、コンビニでも気軽にタンパク質をとれるプロテイン商品を販売。ドリンクタイプやバータイプなどさまざまな商品を40~50種類ほど展開している。こうした健康商品の購入者のうち、約6割が女性だという。

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