G20大阪サミット“都市型”開催、認知度向上が不可欠

 開催まで半年を切ったG20大阪サミットの認知度不足が、大阪府警の実施したアンケートで明らかになった。近年、国内で開かれた先進7カ国(G7)首脳会議などは地方会場が続いたが、今回は都市部での開催。渋滞対策など都市型ならではの課題は多く、市民生活への影響を抑えるためには認知度の向上は欠かせない。(野々山暢)
 日本で初となるG20サミットは、人工島・咲(さき)洲(しま)にある国際展示場「インテックス大阪」(大阪市住之江区)で開かれ、招待を含めると37の国と国際機関が参加する。
 平成28年の伊勢志摩サミットでは、主会場の賢(かしこ)島(じま)への出入りに必要なIDカードを配布したが、住民は約100人。一方、今回は咲洲だけでも住民は約2万5千人に上るうえ、企業や大学も複数あり賢島と同様の対応では混乱が生じる可能性が高い。
 大阪府・市や経済団体で構成する「2019年G20大阪サミット関西推進協力協議会」などは具体的な対応を検討しているが、関係者は「生活への影響を極力抑える方法を考えなくてはならない」と話す。同協議会は16~26日、会場周辺の住民に対する1回目の説明会を4回にわたり開催。交通規制などの検討状況を説明し、協力を求めていく。
 ただ、影響は咲洲周辺にとどまらず大阪全体に及ぶ。各国首脳は市内各地に点在するホテルに宿泊するため、移動中はホテル周辺の一般道や、阪神高速などを規制する必要がある。
 サミットの公式会議や歓迎イベントだけでなく、各国が個別に会談を開くこともあり、期間中は要人が頻繁に会場とホテルを行き来することも予想される。このため、大阪市内を走る阪神高速環状線などは、サミットの前後4日間を中心に、長時間封鎖されるのは避けられない。
 交通量5割削減を目標とする一つの目安となったのが、昨年6月の大阪北部地震。府警によると、地震の影響で阪神高速は府下全域で約5時間通行止めとなり、府道の大阪中央環状線では茨木市を先頭に八尾市まで延びる約20キロの渋滞となった。
 規制は関西国際空港周辺でも行われるため、訪日外国人への対策も必要になるほか6月は株主総会が集中する時期でもあり、企業の協力も欠かせない。ある府警幹部は「幅広い対策を施すには、まずはサミット自体の認知度を向上させなければならない」と話した。

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