福島県産品の宣伝力競う 眞鍋かをりさんら審査員に

内堀知事から審査委員の委嘱を受ける眞鍋かをりさん。右奥は小山薫堂氏=7日午後11時、福島県庁(内田優作撮影)

 モノはいいのに、なかなか売れない-。PR下手な上、東京電力福島第1原発事故後の風評被害にあえぐ福島県産品の訴求力を高めようと、県は商品のパッケージ、ネーミング、企画アイデアを事業者に競わせる「ふくしまベストデザインコンペティション」を創設し、審査委員会の初会合を県庁で7日開いた。委員長を務める放送作家の小山薫堂氏は「福島全体のデザイン力を高めたい」と意義を強調した。
 「福島の人はシャイでPRが苦手だ。いいものが知られるきっかけになればいい」。小山氏やタレントの眞鍋かをりさんら7人に審査委員の委嘱状を渡した内堀雅雄知事がこう語ったように、もともと福島県民はおいしい農産品や食品などを作っても、売り方に工夫が足りなかった。
 さらに、原発事故後の深刻な風評被害で「質は高いが売れない」(県産品振興戦略課)という状況に拍車が掛かってしまった。
 コンペでは、販売されている商品を対象に(1)パッケージデザイン(2)キャッチコピー・ネーミング(3)企画・アイデア-の3部門で金、銀、銅メダルを選び、その中から1点がグランプリに輝く。既に応募の受け付けは始まっており、同課によると「相当数集まっている」。
 今回のコンペは大逆風下の「危機バネ」といってよく、著名な審査員から「いいね」のお墨付きをもらい、県外の消費者の胸と舌により多く届く商品に育てることを目指す。
 3歳児の母である眞鍋さんは「正直、福島県産品には不安があったし、ママ友たちも同様」と認めたうえで、「(福島県桑折町の)桃のグミを食べたら本当においしくて高級感もあって驚いた。みんな知らないのだと思う。(今回の企画で)広く、良さが広まればいい」と語った。
 審査委員には、資生堂の「一瞬も一生も美しく」などのキャッチコピーを生んだコピーライターの国井美果さんも名を連ねる。この日の会合では「商品価値の最大化」を軸にした審査基準をめぐって意見を交わした。小山委員長は「ちょっとしたてこ入れで商品を世界に発信できるようになる」と助言した。
 コンペの締め切りは来年1月25日で、審査結果は2月20日に発表される。「いい商品は数多くあるのだから、何とか手に取ってもらうためには、デザインなどの差別化が重要になる」(県産品振興戦略課)。県産品の訴求力アップをめぐる意識改革が定着するまで、県はコンペを続ける方針という。

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