「映画館メシは高くてマズい」? ナポリタン+ホットドッグ=「ナポドッグ」も…“珍”メニューを食べてみた

 あなたは「映画館メシ」と聞いて、何を連想しますか?

【画像】ナポドッグ、パフェ、パスタ、手毬弁当…驚きの“映画館メシ”の写真を見る(18枚)

 基本的には、ポップコーンとジュース、ホットドッグなどが定番フードですよね。年に数回しか劇場へ行かない人の場合、映画鑑賞はなかなかのイベントですから、なんとなくテンションが高くなって、ポップコーンを買っちゃったりするのではないでしょうか(つーか、ポップコーンって、映画館以外ではあまり食べない感じの食べ物ですよね)。

 ちなみにこの文章を書いている私は、年に200回ぐらい劇場に足を運ぶ程度の映画ファンなのですが、映画館で食事をするのが大好きなんですよ。

 今から約40年前、小学生の頃。自転車で約1時間の場所にあった名画座に行って、母に握ってもらったおにぎりを食べながら、友だちと『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』『スーパーマンII 冒険篇』『スーパーマンIII 電子の要塞』の3本立てを観たのが最高の映画体験でしてね…(しみじみ)。その影響で、すっかりオッサンになった今でも「映画館で何かを食べながら観る」ことに特別感を感じてしまうのです。

 そりゃあ本格的な専門店の料理ではありませんから、味やクオリティにはあまり期待していない人も少なくないと思います。でも、近年の映画館はフードにもそれなりに力を入れるようになっていて、昔よりも質は上がっているし、メニューだってバラエティ豊かだし、ユニークかつチャレンジングな商品を提供していたりするのです。

 ここでは、そんな「映画館メシ」の現在について、実際のメニューを挙げながら紹介します。

昔よりも質は上がっている

 特に定点観測をしているわけではないので、「いつの時期を基準に“昔より”と言っているの?」なんて突っ込まれたらしどろもどろになりそうですが、全体的にフードの質は年々上がっていると思います。

 例えばホットドッグ。TOHOシネマズ系列では、全米No1ソーセージブランド「ジョンソンヴィル」のソーセージ使用を売りにしているし、MOVIXやピカデリーなど松竹系列ではドトールとホットドッグを共同開発するなど、「やだ、普通に美味しい!」としっかりテンションが上がる味となっているのです。その他のフードもまた同じ。

 TOHOシネマズ系列のホットドッグで私が好きなのはナポドッグ。ホットドッグにナポリタンを挟んだ凶悪なフードでございます。

ジョンソンヴィルのソーセージを使用した、TOHOシネマズのナポドッグ

メニューだってバラエティ豊か

 ポップコーンとホットドッグだけが映画館のフードだった時代は昔のこと。今では、ピザやらフライドチキンやらポテトやらチュリトスやらベルギーワッフルやらプレッツェルやらソフトクリームやらと、ずいぶん増えたものですよ(微笑)。

 カップアイスやクレープアイスを置いてあるところもあるし、ユナイテッド・シネマ系列ではサーティワンアイスクリームが売られていたりします。なお、劇場内にカフェを併設して、そこでの飲食物を「劇場内に持ち込み可」としているシネコンがあるのもありがたい限り、ですな(なんとなく偉そうな口調で)。

 そんなバラエティ豊かなメニューの一部を紹介します。新宿バルト9のケイジャンチキンは、なかなかしょっぱいものの、タンパク質が摂れるので大好きです。

 さらにバルト9の中にあるカフェではプレスサンドが売られていて、劇場内で食べられるのです(写真はハム&スクランブルエッグ)。

 ユナイテッド・シネマ系列で好きな甘いものは、クロワッサン鯛焼き(カスタード)ですかね。甘い!(ストレートな感想)

 イオンシネマ系列はミニストップと提携したソフトクリームが売り。ポップコーンパフェはトップクラスに美味。

 グランドシネマサンシャイン池袋は、劇場内にカフェを2つ設置。パスタを食べながら観るIMAXは最高だッ!

 広島の八丁座では、なんと手毬寿司弁当が食べられるというね。こいつは贅沢だぜ…。

ユニークかつチャレンジングな商品

 提供するメニューの質が上がり、種類が増えているだけでなく、期間限定の企画フードもあったりするのが、近年の映画館フードの面白いところ。

 大手シネコンが大作映画とコラボしたポップコーンやら何やらを出しているだけでなく、小さめのテアトル系列やシネマート系列、新宿武蔵野館系列では、映画にちなんだオリジナルコラボドリンクを定期的に販売しているし、コラボフードを販売することもあるのです。ということで唐突ですが、「最近良かった映画館のコラボフード・ベスト3」は下記の通りでございます。

第3位 思い出の焼きそばパン『花束みたいな恋をした』コラボ

 テアトル系列で確認。『花束みたいな恋をした』は観る人を悶絶させる恋愛映画でしたが、その劇中に出てきた焼きそばパンを食べれば、すっかり菅田将暉さん気分(有村架純さん気分でも可)。

 一緒に飲んだコラボドリンク「最高純度のオレンジカルピス」もそれなりに美味しかった気がします、たぶん(うろ覚え)。

第2位 チョコクッキーパン『こちらあみ子』

 新宿武蔵野館で確認。おてんばな女の子が巻き起こす珍騒動的な内容かと思いきや、意外とヘビーな『こちらあみ子』のコラボフード。これ、映画を観た人ならちょっと厭な気分になる悪趣味な商品なんですが、サクサクのクッキー生地に包まれたパンの中に大きめのチョコチップとクランベリーが贅沢に入っていて、かなり美味しかったです。

 なお、武蔵野館は『a-ha THE MOVIE』を公開していた時もメンバー3人をイメージしたサーモンサンドを販売したりと、パンに力を入れてる感があって好感が持てます。

第1位 不安クフルト『アングスト/不安』

 シネマート新宿で確認。「80年代によくこんな映画を撮ったな…」と、内容と撮影技術に感心することしきりの不安映画『アングスト/不安』のコラボフードなんですが、ソーセージが普通に美味しいだけでなく、付属の黒手袋(ゴム製)をはめて食べるのがミソなのです。

 やはりこれも映画を観た人ならわかる&グッとくる逸品というか。すっかり販売が終了した今でも、シネマート新宿が「500本以上売れた」とアピールする気持ちもわかります。

「不安クフルト」は、黒手袋をはめて食べるのが世の習い。

 その他、「ポップコーンも味の種類が増えていて、チネチッタではニュータンタンメン味が売っててビックリした」とか「横浜のシネマ・ジャック&ベティは映画館の近くにある『カメヤ』のパンが売られていて、うれしい」とか「プロテインなど、もっとヘルシーなフードを増やしてほしい(キネマ旬報シアターでは鳥のササミが売っていて助かる)」とか、書きたいことはいろいろあるんですが、割愛!

 だらだらと紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。劇場への貢献にもなるし、映画館メシ、ぜひ食べてみてくださいな。

(カミヤマ ノリヒロ)

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