ガラス越しではなく生で鑑賞も フィリップス・コレクションの凄さ

 東京で開催中のフィリップス・コレクション展。アメリカ屈指のコレクターだったダンカン・フィリップスが収集した美術品から選りすぐりの名画75点を紹介する展覧会だ。

 アングル、ドラクロワなど19世紀の巨匠から、マネやモネ、セザンヌやゴッホ、クレーやピカソなど近代美術のオールスターの絵が一堂に会す。

 一つずつの作品の質はかなり高く、見応え充分だ。そして嬉しいことがもう一つある。美術館で見る絵はガラス入りの額縁に納まっていることが多いが、今回、いくつかの絵はガラスのない状態なのだ。つまり作品を生で見ることができるわけだ。

 これは思いの外(ほか)嬉しい。画家の筆遣いを直に感じることができるのだ。やはり個人の家に掛けられていたが故だろうか。敬愛の念と共に集められた作品たち。この絵がもしも自宅にあったらどうだろうか? そんなことを考えながら見るのも楽しい。

INFORMATION

『フィリップス・コレクション展』
~2019年2月11日 三菱一号館美術館 03-5777-8600(ハローダイヤル)
https://mimt.jp/pc/

(林 綾野/週刊文春 2018年12月13日号)

ジャンルで探す