藤井聡太王将、NHK杯で初優勝 史上初、四つの一般棋戦を全制覇
NHK杯将棋トーナメントで初優勝を果たし、優勝カップを手にする藤井聡太王将=東京都渋谷区で2023年2月13日(日本将棋連盟提供)
第72回NHK杯将棋トーナメントの決勝が19日午前、NHKEテレで放送され、藤井聡太王将(20)が佐々木勇気八段(28)を116手で破り、初優勝を果たした。将棋の棋戦は称号を奪い合う八つの「タイトル戦」と、トーナメントで優勝者を決める四つの「一般棋戦」に分かれる。藤井王将は2022年度、三つの一般棋戦(朝日杯将棋オープン戦、銀河戦、将棋日本シリーズ)で優勝しており、単年度で現行4棋戦を全て制したのは史上初の快挙。対局日は2月13日。
佐々木八段は17年7月、藤井王将のデビュー以来の連勝を29で止めたことで知られる。22年度の名人戦B級1組順位戦を1位で終え、A級入りが決まっている若手実力者。
終局後、藤井王将は「自信のない局面もあったが、積極的に攻めたことがいい結果につながった。今まで早指し棋戦では結果を出せていなかったが、決断よく指す方針を貫いて優勝につなげることができてうれしい」と喜びを語った。
現行の四つの一般棋戦がそろった1992年度以降、97、98、11年度に羽生善治九段(52)が三つを制したことはあるが、四つとも優勝した例はなかった。【丸山進】
03/19 11:54
毎日新聞