「50代からは服より先端」予約の取れないスタイリストが“おしゃれ見え”のコツを伝授!

スタイリスト 山本あきこさん

 おしゃれが楽しい秋の到来。でも“クローゼットにはたくさん服があるのに、着たい服、似合う服が少ない”そう感じる人も多いのでは。50歳前後は体形や髪質、肌質が変わって今までの服が急激に似合わなくなってくる時期。そこで、これまでに1万人以上にスタイリングのアドバイスをしてきた「予約の取れないスタイリスト」山本あきこさんに、劇的におしゃれ見えするコツを伝授してもらいました。

服よりまず「先端」

 人気スタイリスト山本あきこさんに50代からのおしゃれで注目すべき点を問うと、

「大人の女性に気を配ってほしいのは、服よりまず先端!」と即答。先端とは、足元、手の指や爪、顔といった身体の先っぽのこと。この部分を整えるだけで、おしゃれ度がぜんぜん変わってくる!と山本さんは力説します。

「秋冬になると、深めな色を着るようになりますよね。そうすると、どうしても顔色が沈んで見え、全体的に老けて見えがちに。そこで、提案したいのが先端に“ツヤ”を足すこと! 黒っぽい服を着たら、小さくてもいいので、テリのあるピアスやネックレスなどをつけましょう」

 先端の中でも足元のおしゃれはとても重要。

「新しい洋服を買っても、生かすも殺すも足元次第。服以上に靴には気を配りたいもの。先端がシャープな形を選ぶと足がきれいに見え、着こなしも洗練されて見えます」

 先端に気を配ったら、プラスして流行アイテムをスパイス感覚で取り入れてほしい、と山本さん。

「手持ちの服やアイテムだけの組み合わせでおしゃれを楽しむには限界があります。コロナ禍の中で買い物も以前のように気軽に行けないかもしれません。でも全身の中で1点でも新しいものを足すと、いつもの服が見違えて、気持ちも上がりますよ」

肌を白くきれいに!パールは“天然のレフ板”

 大人世代におすすめがパールのアクセサリー。ほんのりとしたテリとツヤ感でギラギラしすぎず、装いに品も与えてくれます。耳元や首元に足すと、顔が明るく、表情までイキイキとした印象に。顔まわりだけでなく、手元にもパールをつけると大人っぽい品のよさをさらに演出できます。シルバーやゴールドのリング、ブレスレットとパールリングなどを重ねづけすると指先が華やかに。両手ではなく、片手にアクセを3個以上つけることで“おしゃれし慣れてる感”が一気に出せます

 シルバーかゴールドで統一しないとダメとか、本物のパールとイミテーションはまぜたらいけないとか、ルールはありません。

大人世代に大敵の肌くすみはシャーベットカラーで解決

 秋は茶や黒といった暗い色の服が多くなるので、取り入れてほしいのが差し色。この時季、店頭には、ボルドーやカーキなどの秋色が並びますが、これは大人世代にとっては要注意。顔色がくすんで見えがちに。大人世代は、ラベンダーやミント、カスタードなど、シャーベットのような顔映りのいい、澄んだカラーを差し色に選んでください。発色がビビッドすぎないので悪目立ちしません。さらに、どんな色とも相性がいいので季節を選ばず活躍。トップスに取り入れたり、スカーフを首元にあしらったりしてもすてき。上品な華やぎをプラスしてくれます。

いい靴よりも状態のいい靴を履くべし!

 おしゃれの要は足元。同じ服装でも足元が違うと、全く印象が変わって見えます。特に、心がけてほしいのは、いい靴よりも状態のいい靴を選ぶこと。高価な靴であっても長年履いてくたびれていたら、全体が残念な印象に。例えば、白いスニーカー。真っ白いスニーカーって清潔感が出て、着こなしが洗練されて見えますよね? ただし、これは、真っ白なことが必須条件。汚れてきたら、安いものでもいいので新調を。

 ローヒールシューズの場合、形も大事。つま先が丸い形ではなく、シャープなスクエアトゥやとんがりトゥを選びましょう。スクエアトゥは、今年多く、外反母趾の人にもおすすめです。

 さらに靴の色で迷ったときは、シルバーやゴールドを選ぶこと。これらの靴は、持っているとゼッタイ重宝。洋服を選ばないカラーで、足元がきりっと引き締まり、コーデもトーンアップして見えるので一石三鳥です。

アクセサリーがわりにネイルを楽しむ

 ネイルがきれいに塗られていると、細部までおしゃれに気を配っている人、自分を大事にしている人と印象づけられます

 そして、日々の暮らしの中で、家事の合間など、きれいなネイルを目にするたびに、気持ちが上がるはず。私は、ネイルって最強の自分癒しアイテムだと思うんです。秋のトレンドカラーもネイルなら手軽に取り入れられますし、着こなしやその日の気分に合わせて、自由にカラーを楽しんでみてくださいね。

1点追加投入するなら大きめサイズのジャケットが正解!

 肌寒くなるこれからの季節、はおりものが重宝。その際、大人世代にはカーディガンではなく、ジャケットを。ジャケットって仕事服やセミフォーマルなイメージで、1枚も持っていない人も多いと思います。でも、今は、1万円以内で買えるものも多く、柔らかくて伸縮性のある軽い素材も豊富なので肩も凝らない。カーディガン感覚ではおれて、とっても快適。しかも、体形をひろわずカーディガンより断然スタイルがよく見えるので、大人世代にうってつけ

 選ぶ際は、ウエストがくびれていないずんどうでゆとりのあるシルエット、お尻まで隠れる長めの丈が基本。ほどよくキリッと見え、大人にふさわしい品が得られます。直線的なシルエットはヒップカバー効果も絶大。色は、黒はフォーマル感が強いので、紺、茶やベージュ系が推し。かっちりしすぎず、初心者でも着こなせます。

教えてあっこさん!気をつけたいファッションポイントQ&A

【Q1】簡単に着こなしの印象を変えるには?

 屋外で人に会うとき、パッと見でいちばん目立つのがアウターと靴。中の服がどれだけおしゃれでもアウターと靴が古くさいものだったら台無しです。新しい季節が始まったら、アウターと靴から買い足してはいかがでしょう?

【Q2】ネットショッピングで失敗しない選び方は?

 ポチッとする前に、レビューをしっかり読み込みましょう。素材感やサイズ感、着心地、洗濯後の型くずれなど、実際に着た人の意見や感想は参考になるはず。返品が可能かどうかのアフターフォローも確認してくださいね。

【Q3】マスクでそがれる“おしゃれ心”を高めたい!

 マスクはおしゃれ心を萎えさせるもの、と諦めず、逆手に取ってみませんか。見えている部分の「眉」と「目元」さえメイクを頑張れば、誰でもマスク美人になれるのですから。そして、目元のおしゃれはトレンドを意識して。秋は、ボルドーやモスグリーンなど深い色のアイラインとマスカラが人気。落ち着いたトーンで大人世代もムリなく似合い、こなれ感が出せます。メイクを楽しめば自然とファッションにも気合が入りますよ。

【Q4】50代からのプチプラとの付き合い方は?

 50代からは素材感がモノを言う! いくらお手ごろでも素材を選ばないと安っぽく、着こなし全体の品が損なわれてしまいます。安いものを何枚も買うより、本当に気に入った素材のいいものを1枚、選びましょう。

教えてくれたのは……山本あきこさん
スタイリストとして女性誌などで活躍した実績と経験を生かし、2013年より一般女性向けにアドバイスをスタート。「センスは持って生まれたものではなく鍛えられる」という信念のもと実践的なメソッドを展開し、別人のようにおしゃれになれると評判に。

(取材・文/坂口みずき)

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