衆院選の戦いはSNS上でも…陣営がインスタやX、公式LINEなど活用「これが時代の流れ」

 27日に投開票される衆院選に向け、高知県内でも候補者の論戦が熱を帯びる中、各陣営はSNSを活用した情報発信にも力を入れる。各陣営の戦略を追った。(石渕譲)

高知1区

選挙活動の様子を撮影する陣営のスタッフ(高知県内で)

 中谷元候補(自民前)は防衛相の公務で高知に戻れないが、「地元に帰らなくても意思が通じるよう情報発信していく」と、自身のフェイスブックに北大西洋条約機構(NATO)の会合で他国の国防相と会談したことなどを報告する。

 「最近のネット戦略はSNSが中心」として、陣営はインスタグラムで応援県議らの遊説日程などを投稿し、候補者不在の選挙区をカバーする。

 武内則男候補(立民元)の陣営は、X(旧ツイッター)など3種類の媒体を活用する。選挙の焦点を訴えながら、「今日も一日、全力で頑張ります」などと候補者本人が動画に登場して活動をアピールする。

 選挙スタッフが街頭演説に同行し、ほぼリアルタイムで活動を投稿。選挙活動以外にも、ラーメンなど食事の様子を紹介し、候補者の人柄が分かるように工夫する。

高知2区

 浜川百合子候補(共産新)の陣営では、若年層への支持拡大に向けて、「SNSチーム」を組織し、動画共有アプリ「TikTok」など計5種類の媒体を利用する。演説日程や政策に関する情報を伝える公式LINEも開設した。

 インスタグラムのライブ配信で政策などを訴える。陣営は「情報の伝え方が変化しており、若い人に向けた媒体も充実させている」とする。

 尾﨑正直候補(自民前)の陣営では、若手秘書2人が中心となり、街頭演説の予定や遊説の模様をXやインスタグラムなどに投稿する。また国政報告や知事時代の実績をまとめたPR動画も収めるなど精力的に情報発信に努める。

 陣営は7月の東京都知事選で注目されたネット戦略を重視。スタッフは「SNSで幅広い層に発信するのは時代の流れ。やれることは全てやる」と力を込めた。

ジャンルで探す