選挙戦がスタート、新政権発足からの短期決戦には成功実績…野党側「露骨な裏金隠しだ」と批判

衆院選の公示を受け、身ぶり手ぶりを交えて支持を訴える姿が見られた(15日午前、東京都八王子市で)=後藤嘉信撮影

 第50回衆院選が15日公示され、27日の投開票に向けて12日間の選挙戦に入った。石破首相が新政権発足から26日後の投開票という短期決戦を選んだのは、「政治とカネ」の問題で自民党に逆風が吹く中、内閣発足直後の支持率が高い状態で衆院選に突入するのが得策との判断からだ。

 短期決戦には、成功実績がある。2021年衆院選では、当時の岸田首相が新政権発足27日後の投開票という当初想定より1週間早い日程で選挙に臨み、勝利を収めた。逆に、08年9月に就任した当時の麻生首相は、衆院解散のタイミングを逸したまま任期満了直前での解散を強いられ、惨敗した。こうした過去の教訓も、石破首相の決断を後押ししたとみられる。

 一方、野党側は首相に対し、国会論戦で政治資金問題を追及されるのを避けるために解散を急いだとして、「露骨な裏金隠しだ」(立憲民主党の野田代表)などと批判している。

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