「教育無償化」の前原代表ら4人、維新に合流へ…選挙区競合の鈴木敦氏は参加しない方向

 教育無償化を実現する会の前原代表ら所属議員4人が、衆参両院で統一会派を組む日本維新の会と合流する方向となった。3日に両党首が記者会見を開いて正式に発表する。党勢の頭打ちに直面する中、衆院選(15日公示、27日投開票)での議席獲得に向け両党の思惑が一致した形だ。

 維新の藤田幹事長は2日の記者会見で、合流する4人について「関西の議員が多く腹を割って話し合える。良い形で合流し、総選挙に臨める」と語った。

前原代表(右)と馬場代表(1月撮影)

 前原氏は同日、京都市内で記者団に、合流について詳細を明かさなかったものの「非自民・非共産であれば協力できる余地が十分ある」と語った。

 前原氏のほか、斎藤アレックス、徳永久志両衆院議員と嘉田由紀子参院議員の4人が維新に加わる。衆院神奈川18区から立候補予定の鈴木敦衆院議員は、維新の候補者と競合するため合流しない方向だ。

 教育は昨年12月に結成され、今年8月以降、維新と合流協議を進めてきた。労働政策などを巡って難航していたが、衆院選の日程が固まる中で埋没の懸念が高まり、合流にかじを切った。

 前原氏は外相や党首を務めるなど政治経験が豊富で、維新側には合流によって「政権担当能力をアピールできる」(幹部)との期待感がある。教育の議員にとっても、衆院選で維新の比例名簿に登載されることで当選の可能性が高まるメリットがある。

 ただ、教育は結党から1年足らずで代表らが維新に参加することとなり、同じ野党からは「合流ありきで、国民を軽視している」(国民民主党幹部)と批判する声も出ている。

ジャンルで探す