石破氏は少なくとも12道県でトップ、高市氏は少なくとも9府県…自民党総裁選の党員票

 自民党総裁選は27日午前、各都道府県連で党員票が開票された。石破茂・元幹事長と高市経済安全保障相が激しく競り合い、他の候補者を引き離した。

総裁選の開票作業を行う自民党東京都連の関係者ら(27日午前10時6分、自民党本部で)=松本拓也撮影

 読売新聞社の取材では、石破氏は北海道や岩手、福島、富山、群馬、茨城、山梨、和歌山、沖縄各県など少なくとも12道県でトップに立った。茨城、和歌山、福島各県では約4割の支持を得た。地元の鳥取県に隣接する島根県では約6割の票を獲得した。

 初代の地方創生相を務め、選挙戦でも出馬表明を鳥取県で行うなど、地方重視の姿勢を打ち出したことが好感されたとみられる。

 高市氏は埼玉、千葉、愛知、石川、長野、兵庫各県のほか、京都、大阪両府など少なくとも9府県で1位となった。大阪では5割近い票を獲得し、兵庫では約4割の票を得た。選挙戦の前から各地で講演会を精力的に重ねており、首都圏や関西地方で支持を広げたのが特徴だ。

 小泉進次郎・元環境相は石破、高市両氏に続いており、地元の神奈川県ではトップを死守した。選挙戦では県内などで街頭演説を重ね、知名度の高さをアピールした。同県内の地方議員らに強い影響力を持つ菅前首相らの支持も受けた。同県から出馬している河野デジタル相は伸び悩んだ。

 一方、茂木幹事長は地元の栃木県で5割超の党員票を獲得した。小林鷹之・前経済安保相は地元の千葉県で高市、石破両氏に次ぐ3位にとどまった。

 今回の総裁選に投票権を持つ党員らは全国で105万5839人に上る。

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