「103万円の壁」自民税調で議論スタート “国民案”はどうなる?【news23】

自民党は来年度の税制改正に向けた議論を始めました。焦点となる「年収103万円の壁」について、国民民主党の「引き上げ案」をどこまで受け入れるのかが焦点となっています。

「調整して働かないと」パート従業員 悩みの種「103万円の壁」どうなる?

札幌市にある弁当メーカーで、1日約2万食ものお弁当を作っているのは、130人のパート従業員です。

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日信 松村貴洋 社長 
「パートさんがいないとお弁当を作れない」

ところが、書き入れ時の年末に向けて頭を悩ませていることがあるといいます。

パート従業員(30代)
「ギリギリなので調整して働かないと」

パート従業員(70代)
「『103万円の壁』があると、時給が上がってもそのぶん働けなくなる」

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悩みの種となっているのが「103万円の壁」です。年収が103万円を超えると、所得税がかかるため、年末に向けて働く時間を抑える従業員が増えているといいます。

日信 松村貴洋 社長
「年末になってくると(勤務)時間が詰まってきて調整で休まなくてはならない。忙しい時期に人がどうしても欠けてくる」

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この「103万円の壁」の見直しを強く求めているのが、衆院選で躍進した国民民主党です。パート従業員らの“働き控え”を招いているとして、“壁”を178万円に変更するよう訴えています。

一方の自民党も6日、来年度の税制改正に向けた議論を始めました。焦点となる「103万円の壁」の見直し。

ただ、国民民主党の主張通りに“壁”を178万円に見直した場合、国と地方あわせて7兆円から8兆円程度の税収の減少が見込まれています。

自民党側からはこんな声も…

政権幹部
「国民民主党とは連立するわけではないので、全部聞かなければいけないわけではない」

自民党関係者
「財務省も今回はでき得る最大限の抵抗をするだろう」

ただ、衆院選で与党が過半数を割り込んだことで、その議論も一筋縄ではいかなさそうです。

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自民党 宮沢洋一 税制調査会長
「2党(自公)だけでは法律、税法が通らないという中で、国会で承認いただける、可決できる案を作るというのは、なかなか大変な作業だろう」

自民党と国民民主党による政策協議は、8日から始まる予定です。

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