“103万円の壁”どうなる? “突破チーム”で政策協議へ 与党からは警戒感
今後の国会運営をめぐって、与野党双方から続く国民民主党へのアプローチ。看板政策である「年収の壁」の引き上げに向け、各党の駆け引きが始まっています。
国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「それでは定例会見始めたいと思いますが、ずいぶん多いね、記者さんが」
衆院選で議席を4倍に増やし、存在感を増した国民民主党。
きのう、自民党と幹事長会談を行ったのに続き、きょうは立憲民主党の幹事長らと会談しました。
立憲民主党 小川淳也 幹事長
「自民党さんと国民(民主)党さんとの協議がだいたい15分前後だったとお聞きしておりますが、私どもは18分、非常にわきあいあいと楽しく」
会談では、政治とカネに関する政治改革や国会改革を進めることで一致し、週明けには野田代表と玉木代表による党首会談を行うことで合意しました。
立憲は衆院選で与党が過半数割れした結果を踏まえ、野党で共闘するため、国会での連携を呼びかけましたが…
国民民主党 榛葉賀津也 幹事長
「立憲さんとも、政策ごとの案件ごとに連携していくと。きのう、自民党と確認した同じことをきょうもそれぞれイシューごとに協議していく」
国民民主党の榛葉幹事長は、どの党とも同じ距離感で臨む考えを強調。あくまで政策ごとに個別に協議する考えを示しました。
午後には公明党とも会談し、公明党側は国民民主党が掲げるいわゆる「103万円の壁」の引き上げについて、前向きな考えを示しました。
公明党 西田実仁 幹事長
「政策につきましては、案件ごとにそれぞれ協議をして対応していくと。個別の例として、この年収の壁突破チームを作ろうと」
ただ、実際に「年収の壁」を引き上げる場合、税制を改正する必要があります。これまで、税制に関する議論は自民党の「インナー」と呼ばれる議員が仕切ってきた、いわば「聖域」です。
その聖域に国民民主党が関わることになるのでしょうか。与党からは早くも警戒感が。
与党幹部
「国民民主党の投げてくるタマが高い。妥協するとは思うが、付き合いきれないとなるかもしれない」
永田町では、国民民主党が与党なのか、野党なのか、立ち位置を図りかねる声も聞かれます。
2009年に政界再編を目指す第三極として旗揚げしたみんなの党。独自の立ち位置で存在感を示したものの、特定秘密保護法をめぐって、政府の修正案に合意したことをきっかけに党は分裂し、大きなうねりとはなりませんでした。
政策実現に向け、「是々非々」の立場をとる国民民主党。高まる存在感と比例して、結果が求められます。
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11/01 18:40
TBS NEWS DIG