自民幹事長に森山裕氏 石破茂総裁が起用意向 選挙に通じ公明ともパイプ

自民党の石破茂総裁は28日、党幹事長に森山裕総務会長を起用する意向を固めた。年内に想定される次期衆院選や来年夏の参院選に向け、選挙対策に通じ、連立政権を組む公明党とのパイプがある森山氏が適任だと判断した。

石破氏は27日夜の総裁就任の記者会見で、幹事長に求める資質に関し「選挙に強いこと」「党内を掌握すること」の2つを挙げた。

総裁選の決選投票では、岸田文雄首相(前総裁)が率いる旧岸田派と、菅義偉前首相に近い無派閥議員の大半が石破氏を支持し、これが勝利の原動力になった。首相と菅氏には距離があるが、両氏とも森山氏に対する信頼が厚い。石破氏は、円滑な政権運営のために森山氏に党務を仕切らせるべきだと判断したとみられる。

森山氏は平成16年に参院議員から衆院議員に転身し、17年の郵政国会で造反して離党。復党後は農林水産相などを歴任した。国会運営の要である党国対委員長を歴代最長の約4年2カ月務めたほか、岸田文雄政権で「党四役」の選対委員長、総務会長を務めた。

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