石破新総裁、党役員や閣僚人事調整を本格化 幹事長、官房長官など焦点

自民党の石破茂新総裁は当選から一夜明けた28日、党役員や閣僚人事の調整を本格化させる。党務の要である幹事長や、女房役の官房長官に誰を据えるかが焦点となる。高市早苗経済安全保障担当相や小泉進次郎元環境相ら、総裁選で争った他の候補者の要職起用も検討する意向だ。

石破氏は28日午後、連立与党を組む公明党の党大会に出席するほか、党ポスター用の写真撮影を行う予定。並行して人事構想を練るとみられる。幹事長など党4役人事は30日に行い、10月1日召集の臨時国会で首相に指名された後、新内閣を発足させる。

27日の就任会見では、総裁選で争った8人の候補者について「それぞれ最もふさわしい役職にお願いするのは当然だ」と言及。民放番組に出演し「みんなが満足する人事はない。だが、なぜこういう人事をしたかを分かってもらう努力はしていく」と語った。党内では、総裁選の石破陣営で中核的な役割を果たした岩屋毅元防衛相や赤沢亮正財務副大臣らの要職起用が取り沙汰されている。

石破氏は党内で長く「非主流派」として冷遇されてきた経緯があり、党内基盤は脆弱だ。派閥パーティー収入不記載事件や総裁選で表面化した党内の亀裂を修復し、衆院解散・総選挙に向け、挙党体制を構築できるかも問われている。

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