自民党総裁選、高市・小泉・石破氏「3強」のだれが決選投票に残るか カギを握る党員票

自民党総裁選が27日午後、投開票される。今回は党所属国会議員1人当たり1票持つ国会議員票(368)と、全国の党員・党友による投票をベースにした党員票(同)の計736票で争われる。9候補の乱戦は上位2人の決選投票になる可能性が高いが、最終決戦に残るためには、票差がつきやすい党員票の獲得が重要となる。党員から高い支持を集める高市早苗経済安全保障担当相(63)と小泉進次郎元環境相(43)、石破茂元幹事長(67)の「3強」を軸に、接戦の行方が注目される。

国会議員票と党員票の比率は平成27年の総裁選から同数に調整されるようになった。党員の意向を選挙結果に反映しやすくするためで、集計方法も都道府県単位から全国一括方式に変更されている。

党員票の選挙権を持つのは党費の滞納が前年まで1年間ない人が対象だ。党員票の投票は26日、各都道府県連が指定する郵便局必着で締め切られた。各都道府県連が集計した得票数を27日昼過ぎに党本部で一括集計し、投票総数をドント方式で各候補に比例配分する。

27日は、党本部のホールで投票資格を持つ368人の国会議員による無記名の投票が行われ、その場で開票される。国会議員票と党員票を合わせ、有効投票の過半数を制した候補が現れれば新総裁となる。

ただ、9候補が乱立した今回は、ここで決まらない可能性が濃厚だ。決選投票では国会議員が改めて投票し、都道府県連にも1票ずつ投票権が与えられる。

都道府県連は、決選投票に残った2人のうち、各地域で得票の多かった候補に自動的に1票を投じる仕組みだ。

決選投票は368人の国会議員票と47の都道府県票の合計415票で争われる。過半数は208だ。

党内では、有力3候補の陣営が他陣営に決選投票での協力を呼びかけたり、旧派閥の領袖らが新政権で影響力を発揮するために、所属していた議員にまとまった行動を呼びかけたりする動きも出ている。

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