岸田首相が能登半島地震被災地を視察 公費解体や液状化対策を加速する方針示す

岸田文雄首相は19日、能登半島地震で被災した石川県を訪問し、輪島市の「輪島朝市」や液状化被害を受けた内灘町などを視察した。視察後、内灘町内で記者団の取材に応じ、輪島朝市エリアで被災した約3万2千棟の公費解体を加速化し、来年10月までに完了させる方針を示した。液状化被害の復旧に向け、土地の境界や面積を明確にするために専門家を10月に現地に派遣する考えを表明した。

輪島市内では朝市組合や地元漁業関係者との車座対話を行い、復旧復興に向けた現状や政府に対する要望を聞いた。

首相は記者団に、継続的な朝市復活イベントの実施支援や漁業環境整備、輪島塗職人のための仮設工房整備を加速させる方針を示した。また今週末からの訪米に関し、「観光イベントなどに出席し、私自ら輪島塗の素晴らしさを世界に発信していきたい」と強調した。

液状化被害については、「息の長い取り組みになることを覚悟しなければならないのが現実だ」とした上で、住宅傾斜修復や地籍再調査に着手するための支援を進める考えを示した。被災地入りは7月1日以来、4回目。(重川航太朗)

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