「誰かのため」に商機あり 京都知事が大﨑洋さんらとトーク

子供から大人まで幅広い世代の学びをテーマにしたイベント「京都学びフェスタ2024」が京都市下京区の京都経済センターで開かれた。来場者は、タレントで予備校講師の林修さんら著名人の講演に耳を傾けたほか、体感ゾーンでプログラミング体験をするなどして楽しんだ。

京都府生涯現役クリエイティブセンターなどが昨年に引き続き企画。西脇隆俊知事がさまざまな現場を訪れ、府民の意見を直接聴く「行き活きトーク」も同フェスタのプログラムの一環として行われた。

料理研究家の大原千鶴さん、大阪・関西万博催事検討会議共同座長の大﨑洋さんらが登壇。「社会の変化に対応できる人づくり」をテーマに意見を交わした。

大﨑さんは、起業家や事業立案者を対象に事業プランをプレゼンテーションする東京都のコンテストでは、数年前から発表者の約6割が、人のためになる仕事を提案する傾向があると紹介した。これに対して西脇知事も、昨年京都で行われたコンテストで、介護現場で従事する人が提案した「においでわかる排泄(はいせつ)センサー」が優勝した事例に言及。「社会課題解決のテーマはニーズがあるので必ず商売になる」と指摘した。

またテーマである「人づくり」を巡り、大﨑さんは世代間コミュニケーションが重要だとし、「京都といえば祭り。祭りは全世代が参加でき、共同体を維持・再生する装置がある」と強調した。大原さんも「祭りは京都の町衆の素晴らしい文化だ」と応じた。(田中幸美)

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