全裸選挙ポスター候補の出席巡って紛糾 「ふさわしくない」「偉そうな」都知事選討論会

東京都知事選(7月7日投開票)に出馬した約30人の候補者は24日、ネット討論会(主催・ニコニコ)で都政について意見を戦わせた。途中、ほぼ全裸状態の女性の選挙ポスターを掲示し批判を浴びた候補者が登場すると、出席を巡って賛否が割れ、怒号が飛び交う事態となった。

「退場を」

「警察に警告されたような人が、この場にいるのはふさわしくないと思う。速やかな退場を」

ネット討論会が開始されて約1時間。問題のポスターを掲示した候補者が会場に現れ、円卓の机に着座すると一部候補者から強い異論の声が上がった。ポスターを掲示した候補者は告示日の20日、警視庁から都迷惑防止条例違反の疑いで警告を受けた経緯がある。

「この場にいるべきではない人だ。イエスかノーかで決議を取ってもらっていいですか」

一方、声を上げた側の候補者はマスク姿で、素顔を隠して選挙活動を行っている。

多様な人で社会は成り立つ

問題のポスターを掲示した候補者はマスク姿の候補者に対し「素顔を出してからいえ。素顔を出さない奴が偉そうなことをいうな」とやり返す。

マスク姿の候補者は「僕らはまじめにやっている。セクシーポスターで全国放送されて、なぜここにいれるのか。一緒にされたくない」と反論すると、問題のポスターを掲示した候補者は「警告だから。逮捕されたわけではない。有罪ではない」と再反論する。

双方が応酬を重ねるなど会場は騒然とした雰囲気に包まれたが、最終的に司会者が「ふさわしいか、ふさわしくないか決めるのは有権者。審判は有権者にしてもらおう。多様な人がいて社会が成り立っている」と仲裁すると、問題のポスターを掲示した候補者も含めた約30人の候補者は政治資金パーティーの開催をテーマに意見をぶつけ合っていった。(奥原慎平)

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