元ヤフー宮坂副知事を再任 東京都議会、デジタル推進

東京都議会第3回定例会が19日開会し、都は計35議案を提出、任期が今月で満了する宮坂学副知事(55)=元ヤフー社長=を再任する人事案を賛成多数で可決した。任期は20日から4年間。宮坂氏はデジタル化推進を担当している。

小池百合子知事は所信表明で、災害対策による都市基盤構築を目標に掲げ、「100年先を見据え強靱(きょうじん)化する」と訴えた。新型コロナウイルス禍以降は定例会の度に補正予算案を編成しており、提出がない定例会は令和元年の第3回以来16期ぶり。

小池氏は都市強靱化に向けて風水害対策に力を入れるとし、「気候変動も考慮すれば対策は待ったなしだ」と強調。豪雨対策基本方針の年内策定に向け議論を重ねるとした。

都が2030(令和12)年までに温室効果ガスの排出量を半減させる「カーボンハーフ」の目標実現に向けては、「都が取り組みを先導し、官民を巻き込んだムーブメントを起こす」とし、脱炭素(デカーボナイゼーション)と同時にエコ生活を促す運動の愛称「デコ活」をキーワードに、環境負荷の少ない行動を都民に浸透させるとした。

このほか、未成年者らが集まり、性犯罪に巻き込まれるなどの事例が相次ぐ新宿・歌舞伎町の一角「トー横」の対策を進め、「大人の甘い言葉に乗せられ苦しむ現状を見過ごすことはできない」と力を込めた。

会期は10月5日まで。9月26日に代表質問、27日に一般質問を行う。

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