都道府県別情勢=東北(下)【24衆院選】

◇3選挙区とも横一線=秋田
1区は自民前職冨樫と立民前職寺田が共に譲らぬ激戦を展開し、維新新人松浦が追う。石破茂首相との近さをアピールする冨樫に対し、寺田は「政治とカネ」問題に照準を合わせ自民批判票の掘り起こしを図る。2区の立民前職緑川と自民新人福原も接戦。運動量と知名度で勝る緑川に福原は組織戦で対抗するが、市長を務めた大館市以外への浸透が課題。3区は自民前職御法川と国民元職村岡が横一線。御法川は票田だった農業団体の離反を警戒し、農業政策への言及を強める。


▽秋田1区(4人)
寺田学48☆元首相補佐官立前(6)
松浦大悟55☆元参院議員維新
冨樫博之69☆元復興副大臣自前(4)
推(公)
鈴木知47元秋田市議共新
▽秋田2区(3人)
福原淳嗣56☆元大館市長自新
推(公)
緑川貴士39☆党県代表立前(2)
山内梅良76元県議共新
▽秋田3区(4人)
藤田和久75元大仙市議共新
小川幾代39☆元市議立新
村岡敏英64☆元議員秘書国元(2)
御法川信英60☆元国交副大臣自前(6)
推(公)


◇3区で加藤リード=山形
全3区で自民がリード。1区はベテランの前職遠藤が地元首長らと連携して組織票を固め盤石。立民新人原田が追うが、共産と一本化できなかったことが響く。2区は国民、共産、れいわの各党新人が乱立。自民前職鈴木は農林水産副大臣として大雨災害の復旧対応などをアピールし、抜け出した。国民新人菊池が党幹部らの応援を受け追走する。3区は自民前職加藤が閣僚経験や強固な地盤を生かし先行。立民新人石黒は政権批判を展開する。共産新人山田は厳しい戦い。


▽山形1区(3人)
原田和広51☆元県議立新
三井寺修44党県委員共新
遠藤利明74元党総務会長自前(9)
推(公)
▽山形2区(4人)
鈴木憲和42☆農水副大臣自前(4)
推(公)
岩本康嗣59党地区委員長共新
二藤部冬馬42☆元大石田町議れ新
菊池大二郎42☆元県議国新
▽山形3区(3人)
石黒覚68☆元県議立新
山田守62元鶴岡市議共新
加藤鮎子45☆元こども相自前(3)
推(公)


◇3区で小熊優位=福島
1区は野党共闘が成立し先行する立民前職金子を自民前職亀岡が追う。比例重複立候補が認められなかった亀岡は「10増10減」で新たに加わった旧2区の組織票で巻き返しを図る。2区は知名度に勝る立民前職玄葉が一歩リード。父の地盤を継いだ自民新人根本は世代交代を訴え追走する。3区は立民前職小熊が優位。自民前職菅家の出馬断念を受け急きょ無所属で出馬した前職上杉は、強みの県南地域を足掛かりに支持拡大を急ぐ。4区は立民新人斎藤、自民新人坂本が競る。


▽福島1区(2人)
亀岡偉民69元復興副大臣自前(5)
推(公)
金子恵美59☆元復興政務官立前(3)
▽福島2区(3人)
丸本由美子62元須賀川市議共新
玄葉光一郎60☆元外相立前(10)
根本拓38☆弁護士自新
推(公)
▽福島3区(3人)
小熊慎司56☆党県代表立前(4)
唐橋則男63党県委員共新
上杉謙太郎49元外務政務官無前(2)
▽福島4区(3人)
斎藤裕喜45☆会社役員立新
熊谷智44党地区委員長共新
坂本竜太郎44☆元県議自新
推(公)


◇立候補者一覧の見方
候補者の氏名は原則として届け出名で敬称略。年齢は投開票日現在の満年齢。肩書の「元」は前職を含む。丸かっこは当選回数。
並びは届け出順。選挙区名に続く丸かっこは候補者数。候補者名の後に年齢、肩書、党派、前職・元職・新人の別。「推」は推薦で、丸かっこは推薦政党。☆は比例代表との重複。
自=自民党、立=立憲民主党、維=日本維新の会、公=公明党、共=共産党、国=国民民主党、れ=れいわ新選組、社=社民党、参=参政党、み=みんなでつくる党、諸=諸派、無=無所属。

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