「能登の現場を見ればわかる」立憲・野田氏、首相の早期解散を批判

大雨で家屋が浸水した現場で、被災住民から意見を聞く立憲民主党の野田佳彦代表=2024年10月5日午前11時2分、石川県輪島市、大久保貴裕撮影

 立憲民主党の野田佳彦代表は5日、能登半島地震や9月の記録的な大雨で被害を受けた石川県を視察した。被災者の生活再建に「補正予算は必要不可欠だ」として、衆院解散を先送りし、早期に衆参予算委員会で補正予算案を審議するべきだと主張した。

 この日は、石破茂首相も能登半島の被災地を訪問した。野田氏は輪島市で記者団の取材に「全国であまねく選挙の準備ができるかどうかは、現地を見れば当然分かったはずだ。分からなかったら、何の(ための)視察だったのかと思う」と述べ、石破氏が表明した9日の衆院解散を批判。選挙実務にあたる自治体職員も復旧に奔走しているとして、「(被害を)目の当たりにしたことで、自分ができることは何なのかを即、決断してほしい」と語った。

■野田氏、7日の衆院代表質問で追及の構え

 また野田氏は、首相が補正予算ではなく、追加の予備費の支出で対応する方針を示したことも批判。「年を越すためにどうしたらいいかと心配している人がいっぱいいる。(再建の)見通しを持てるかが被災者には大事だ。過ちては改むるにはばかることなかれ」と見直しを求めた。

 野田氏はこれに先立ち、大雨で住宅が流失した現場や、浸水した仮設住宅などを視察した。住民からは「復旧に追われ、選挙どころではない」「再建の道筋が立たない」との声が上がり、野田氏は7日にある衆院本会議の代表質問に「しっかり生かしていきたい」と語った。(大久保貴裕)

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