自衛隊の護衛艦、旭日旗掲げ韓国に入港へ 日韓関係改善の流れ
旭日旗(きょくじつき)を掲げた海上自衛隊の艦艇(防衛省のホームページから)
今月末に韓国で行われる多国間の海上訓練をめぐり、海上自衛隊の護衛艦が、自衛艦旗(旭日旗〈きょくじつき〉)を掲げて韓国の釜山港に入港することがわかった。旭日旗の掲揚は2018年以降、日韓間の懸案の一つとなっていたが、両国の関係改善の流れを受けて掲揚しての入港が実現する。両国の政府関係者が取材に明らかにした。
自衛隊法などは、日本国籍を示すものとして旭日旗の航海中の掲揚を義務付けているが、韓国では旭日旗を「日本軍国主義の象徴」とする見方がある。文在寅(ムンジェイン)政権時代の2018年10月、韓国・済州島(チェジュド)で行われる国際観艦式で旭日旗の掲揚を自粛するよう韓国側から要請され、海自は護衛艦の派遣を断念した経緯がある。
今回の多国間訓練は今月31日、済州島周辺海域で、大量破壊兵器の拡散を防ぐための対応を把握する目的で実施される。米国やオーストラリアなども参加し、日本からは海自の護衛艦1隻が参加する予定だ。
日韓関係は、韓国側が3月に徴用工問題の「解決策」を決定したことで、首脳が互いの国を訪問する「シャトル外交」が再開するなど改善傾向にある。
05/25 19:05
朝日新聞社