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沖縄、きょう復帰50年…自立型経済へ県が新たな振興計画

沖縄戦などで亡くなった広島県出身者を慰霊する「ひろしまの塔」に献花する岸田首相(14日午後0時35分、沖縄県糸満市で)=中司雅信撮影

 沖縄は15日、1972年の本土復帰から50年を迎える。米統治下で戦後復興が遅れた沖縄では復帰後に社会基盤の整備が進み、国内有数の観光地となった。課題は、今も全国の米軍専用施設の7割が集中する基地負担の軽減だ。15日は、東京と沖縄の2会場で記念式典が開かれ、沖縄県は2031年度までの10年間の沖縄振興計画も決定する。

 式典は午後2時から、東京・高輪のホテルと宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで同時に開催される。政府主催の式典が2会場で行われるのは、復帰当日の式典以来となる。岸田首相は14日、就任後初めて沖縄県入りした。15日は沖縄会場に参列する。天皇陛下は皇后陛下とオンラインで出席し、お言葉を述べられる。東京会場には、衆参両院議長や駐日米大使ら、沖縄会場には市町村長らが出席する。

 首相は式典で、政府の基地負担軽減の取り組みをアピールし、玉城デニー知事は平和で豊かな沖縄の実現を訴える方針だ。

 新たな振興計画は首相に提出される。富裕層など新たな需要を取り込む観光の変革や、情報通信産業の高度化で自立型経済を構築し、県民所得向上や貧困の解消を目指す。

太平洋戦争末期の沖縄戦で甚大な被害を受けた沖縄では、米統治下で土地の強制収用が行われ、多くの米軍基地が建設された。県内の米軍専用施設面積は今年1月時点で1万8483ヘクタール。この50年間で約34%減少したが、県外の方が整理・縮小が進んだため、全国に占める割合は復帰時の58・7%から70・3%に増えた。

 一方、道路や水道などの整備は進み、経済も観光業を中心に発展。18年度の県内総生産は、復帰時の約10倍の4兆5056億円に拡大した。しかし、1人当たりの県民所得は全国最下位の水準が続き、「子どもの貧困率」が全国平均の約2倍に上るなど本土との格差は依然解消されていない。

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