投開票とマラソン重なって…優先するのは総選挙、ランナー止めて有権者誘導へ

金沢市役所

 31日に衆院選の投開票と金沢マラソンの開催が重なることを受け、金沢市は、円滑な運営を目指して職員総出の態勢づくりを進めている。政権の枠組みを決める総選挙を優先するため、ランナーを止めて有権者を誘導する対応を取るなど、同日開催ならではの対策も実施する方針だ。

 「投票に向かう有権者を妨害しないことを最優先に考えて対策を練った。ランナーの方には理解を求めたい」。市金沢マラソン推進課の担当者は、難しい判断を迫られた胸中をこう明かす。

 同日開催が決まり、最初に取り組んだのが、市内に84か所ある投票所にどのような影響があるかを洗い出す作業だ。コース周辺には約3割にあたる27か所の投票所があり、最長6時間に及ぶ交通規制の影響を受ける有権者が約5万人いると推計した。

 分析結果を踏まえ、市は、交通規制中でも横断できる交差点をコース上に21か所設定。ランナーと歩行者がぶつかる事故を防ぐため、沿道で交通整理にあたる警察官や警備員らが、ランナーを一時的に止めて、歩行者を誘導する。2014年の衆院選の投開票日と重なった奈良マラソンの対応を参考にしたという。

 大会は午前8時35分に始まる。市はホームページなどで、交通規制の時間帯を避けた投票や、期日前投票を促していく。

 選挙事務には約1150人、マラソンの大会運営には約950人の職員がかかわるため、人員の確保も課題だ。非常勤職員に協力を呼びかけるほか、マラソンの大会運営では、これまで動員の対象から外れていた課長級以上の職員にも応援を求める。

 ただ、十分な人手を確保するのは難しい見通しだ。日中はマラソンコースで交通整理にあたり、夜は開票作業を行う、昼夜の業務を担う職員もいるという。

 山野之義市長は13日の記者会見で、「選挙が最も大切なので、有権者にできるだけ不便をかけない環境を作っていきたい」と述べた。

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