首相「野党に国を委ねることできない」「数十兆円規模の経済対策を最優先で」…記者会見要旨

記者会見する岸田首相(14日夜、首相官邸で)=源幸正倫撮影

 岸田首相が14日に首相官邸で開いた記者会見の要旨は次の通り。

【衆院解散・総選挙】

 本日、衆院を解散した。19日に公示、31日に総選挙を行う予定だ。

 今回の選挙は「未来選択選挙」だ。国民の皆さんの最も大きな関心事はコロナ対策だ。現状にどう対応するか、危機的な状況を乗り越えた先にどんな社会を見ていくのかが大きな争点となる。

 基本的な憲法観、日米安保や自衛隊の役割といった基本的な安全保障観でさえ、方向性が一致していない野党各党にこの国を委ねることはできない。与党で過半数を確保する。これが勝敗ラインだ。

【新型コロナ対策】

 感染状況が落ち着いている今こそ、最悪の事態を想定して、強力な新型コロナ対策を準備することが必要だ。明日(15日)、コロナ対応の骨格を発表する。この夏の2倍程度の感染力にも対応可能な医療体制を作っていく。

 万が一、それ以上、感染が拡大することがあっても、国の責任において、緊急的な病床を確保するなど、万全の備えをする。公的病院の新型コロナ専用病床化を進める。いわゆる「幽霊病床」を見える化し、感染拡大時の病院稼働率を8割超まで引き上げる。

 3回目のワクチン接種を12月に開始するとともに、経口治療薬について年内実用化を目指す。

【経済対策】

 総選挙で国民の皆さんの信任をいただければ、数十兆円規模の経済対策を最優先でお届けする。様々な困難に直面した方々への支援を盛り込む。

 非正規、子育て世帯などに面倒な申請を行わずとも給付を受けることができる「プッシュ型」の給付を行っていく。事業者には、昨年の持続化給付金並みの給付を事業規模に応じて行う。 非正規の方々などの雇用を守るため、助成率を引き上げている雇用調整助成金の特例を来年3月まで延長する。

【新しい資本主義】

 成長の果実が国民一人ひとりに幅広く行き渡る成長と分配の好循環を実現していく。そのために、「新しい資本主義実現会議」を創設する。私が議長、山際経済再生相が副議長となり、各界から第一人者に参加いただき、新しい資本主義のグランドデザインを描いていただく。

 従業員の給与を引き上げた企業を税制で支援する。その際、控除額の上限も大胆に引き上げる。看護、介護、保育などの現場で働いている方の収入を引き上げる。年末までに具体的な結論を出す。

 非正規やフリーランスなども含め、働き方に中立的な「勤労者皆保険」の実現をはじめ、全ての方々が支え合う持続可能な全世代型社会保障の構築を進める。

 新しい時代を開拓するためには、デジタル改革、規制改革、行政改革を一体的に進めていくことが重要であり、「デジタル臨時行政調査会」を立ち上げる。

【エネルギー】

 2050年カーボンニュートラルは堅持する。再生可能エネルギー一本足打法では対応できない。原子力も一つの選択肢として用意しておくべき。

【外交安全保障】

 厳しい安全保障環境に対応するため、国家安全保障戦略、防衛大綱、中期防衛力整備計画の改訂を指示し、閣僚間の議論を開始させた。

 選挙後、外交を本格化させたい。対面外交の第一にあがるのは米国。米国、バイデン大統領を中心に外交を積極的に展開したい。

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