終戦の日 社民党「『戦争する国』にさせない努力続ける」

 第二次世界大戦の終結から74年目の8月15日を迎えました。戦争の犠牲となって倒れ、傷つき、苦しめられた国内外の全ての人々に、心から哀悼の誠をささげるとともに、遺族の皆さまにお見舞い申し上げます。悲惨な戦争体験による深い傷は74年を経てもなお消えることはありません。
 私たちは、大戦の反省から得た「政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうにする」決意と、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有する」ことを前文にうたう平和憲法の意義と価値を改めて胸に刻み、「恒久平和」の実現を目指します。
 今、日本の「平和国家」としての歩みは、安倍晋三政権によって閉ざされようとしています。「戦争法」の成立を強行した安倍政権は、南スーダンPKO部隊への駆け付け警護や自衛隊による米軍の武器等防護、弾道ミサイル警戒にあたる米イージス艦への洋上給油、シナイ半島の「多国籍軍・監視団」への派遣など、「戦争法」に基づく自衛隊の任務拡大を進めています。
 また、防衛費は7年連続増額で過去最高を更新するとともに、長距離巡航ミサイルやイージス・アショアの導入、攻撃型空母や次期主力戦闘機F35、オスプレイの購入、電子攻撃機の導入検討など武器を「爆買い」し、「専守防衛」を大きく逸脱する軍拡に踏み込んでいます。
 さらに中東ホルムズ海峡などを航行する民間船舶を警備する有志連合への参加が検討されており、自衛隊が海外派兵され、米国とともに戦争する危険性が増しています。「戦争法」の既成事実をつくり、米国との軍事一体化を加速する安倍政権に一人の命も預けるわけにいきません。平和を希求する多くの人々とともに戦い、「戦争法」を廃止に追い込んでいきます。
 日本の侵略戦争と植民地支配が引き起こした太平洋戦争は、多くの国々に多大な苦痛と損害を与え、日本も存亡の危機に陥れました。戦後の爪痕(つめあと)は、現在も人々の暮らしを脅かしています。沖縄では、本土「復帰」から47年たった今もなお、日米安保条約や日米地位協定が優先する「反憲法」下の日常を強いられ、日米軍事一体化の最前線に置かれています。
 日米両政府は、「辺野古新基地建設」の賛否を問う県民投票で明確に示された民意を真摯(しんし)に受け止め、移設計画を断念すべきです。安倍首相は、今年の平和祈念式典でも、「核兵器禁止条約」の批准に言及しませんでした。
 国際社会の潮流が核廃絶に向かっているなかで、原爆の悲劇を体験した日本こそが「核なき世界」の主導的役割を果たすべきであり、戦争による唯一の被爆国として、長崎・広島の思いにしっかり応えなければなりません。また、第二次世界大戦の空襲で被害にあった民間人の補償や援護は放置されたままです。戦争被害の責任を認め、差別することなく救済を急ぐよう強く求めます。
 南北首脳会談や米朝首脳会談が行われ、世界情勢も大きな変化を迎えようとしています。社民党は、東アジアに残された冷戦構造を終結させるためにも、2005年の6カ国共同声明に立ち戻り、粘り強い外交努力による米朝間の平和協定の実現、そして02年の日朝平壌宣言に基づく日朝間の緊張緩和と関係改善に取り組むよう政府に求めていきます。
 また、日韓関係は最悪といわれるまでになっています。その背景には、安倍首相の誤った歴史認識と、人権問題である徴用工問題を韓国への輸出規制や「ホ
ワイト国」除外で封殺しようとする姿勢があります。本当の意味でアジア諸国との和解を果たしていかなければなりません。
 今夏の参院選は、アベ政治の暴走を止め、改憲発議を阻止する極めて重要な選挙でした。与党に過半数を許したものの、野党共闘によって改憲勢力を3分の2割れに追い込むことができました。しかし、安倍政権は憲法9条を軸にした「明文改憲」を諦めてはいません。選挙戦を通して、社民党に「平和憲法だけは守り抜いてほしい」との多くの声が寄せられました。
 「戦争で領土を奪還」する妄言を発した国会議員がいましたが、政治の最大の役割は絶対に戦争をしないことです。社民党は、憲法の平和主義こそが他国との信頼の礎であり、日本を守る「抑止力」となってきたことを確信する多くの人々とともに、憲法改悪を断固阻止します。
 8月15日にあたり、戦争犠牲者の思いをしのび、平和の尊さに深く思いを致し、「戦争する国」にさせないために努力し続けることを誓います。(党声明)

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