河野太郎外相じわり独自色 国際会議出席に有識者会議設置と再生可能エネ推進に意欲…狙いは「脱原発」?

 「脱原発」が持論の河野太郎外相が、年明けから独自カラーの発揮を模索している。14日にアラブ首長国連邦(UAE)で国際再生可能エネルギー機関(IRENA)総会に出席したほか、外務省内でも地球温暖化対策に関する有識者会議を設置し提言提出を急がせている。昨年8月の外相就任以降、過激な持論を封印してきたが、経済産業省が3月末までにまとめるエネルギー基本計画の日程をにらんで影響力を示したいとの思いがにじむ。
 河野氏は14日のIRENA総会で、日本の再生エネ利用政策について「世界の動きを正しく理解せず、短期的なその場しのぎの対応を続けてきた」と自己批判を展開した。その上で「長期的視野に立ち、一貫した対応をとっていくことを宣言したい」と述べ、日本の技術力で再生エネ利用推進や開発途上国支援に取り組む考えを強調した。
 日本の外相として初のIRENA総会出席は、河野氏の強い意向で実現した。
 「これは絶対に行く。どんなことがあっても行く」
 河野氏は昨年末、年明けの外遊先としてIRENA総会出席を挙げ、事務方に調整を指示した。予定されていたインド訪問はUAEに切り替えられた。
 河野氏が「再生エネルギー外交」に意欲をみせるのは、再生エネ推進を「国際公約」とすることで、国内のエネルギー基本計画に影響を及ぼしたいからだ。
 基本計画では、2030年度までに電源構成に占める原発比率を20〜22%とする一方、再生エネに関しては22〜24%としている。河野氏は外相就任前、自身のブログで再生エネの目標について「前倒しで達成見込みなのだが新規の目標は示せず」と経産省に不満をぶつけていた。再生エネ比率を増やすことで、原発比率の圧縮を図る狙いが透けてみえる。
 外務省は今月9日に気候変動に関する有識者会議を設置した。河野氏のトップダウンで決まったといい、2月中にエネルギーに関する提言を行うよう求めた。政府の有識者会議が2カ月足らずで提言をまとめるのは異例のスピードで、これも3月の基本計画の見直しを意識したものといえる。
 河野氏は就任後、北朝鮮問題や対中外交などで現実主義的な姿勢が評価され、自民党総裁候補にも名前が挙がる。脱原発や政府開発援助(ODA)半減など過激な持論も封印した。
 だが、自民党の伝統的政策を否定して存在感を示してきただけに、安全運転に徹するだけでは埋没する懸念もある。河野氏は今月9日の有識者会議で、自らを鼓舞するように語った。
 「自分はこういう立場だからこういう議論しかしないとか、できないということでは、やっぱり日本の議論は前に進まない!」

ジャンルで探す