常磐道あおり運転 警察当局、厳しい姿勢

茨城あおり運転の経過

 茨城県の常磐道で、男が20代男性の運転する車をあおった上、車を止めて男性を殴ったとされる事件。男は、海外メーカー「BMW」の白い乗用車を借り受けたディーラーに「買うつもり」などと伝え、返却の先延ばしを続けていたとみられる。約20日間にわたって乗用車を乗り回し、茨城県のほか、愛知県や静岡県でもあおり運転を繰り返していた疑いも持たれている。警察庁は、執拗(しつよう)なつきまとい行為のあおり運転について、法令の駆使による厳正な取り締まり姿勢を示しており、各県警は連携し、一連の悪質行為の全容解明を進める。
 横浜市神奈川区のディーラーから、3日間の予定で修理の代車としてBMWのSUVタイプの試乗車が借りられたのは7月21日だった。ただ、約束は守られず、借り主の男はディーラー側からの返却要請に「気に入ったので買うつもり」「仕事の都合で返却に時間がかかる」などと応じなかった。
 その後、男との連絡は取れなくなり、ディーラー側が弁護士と法的措置を検討。その矢先に常磐道でのあおり運転、20代男性が殴りつけられる事件が起きた。
 乗用車は事件翌日の8月11日、ディーラーに返却されたが、持ち込んだのは男ではなく、代理人を名乗る男2人と女1人。車体には貸し出し前になかったへこみや傷がついていたという。
 男は貸し出し直後の7月23日にも、愛知県岡崎市の新東名高速や静岡市清水区の国道1号であおり運転を繰り返していた疑いが判明している。
 一歩間違えれば大事故につながる危険性もあり、山本順三国家公安委員長は事件を受け、15日の閣議後会見で「言語道断。あらゆる法令を駆使し、抑止に努める」と厳しく取り締まる方針を示した。
 警察庁は平成30年にあおり運転の摘発強化を全国の警察に通達。悪質なつきまとい行為には暴行容疑も適用しており、同年の道交法違反(車間距離保持義務違反)での摘発件数は前年の約1・8倍、約1万3千件となり、今年上半期で約6800件に上っている。

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