系列店舗でトラブル…計画的な犯行か 前橋・スーパー殺人未遂事件

事件から1夜明けた「ベイシア スーパーマーケット前橋岩神店」。通常通り営業し、客足ももどりつつあった=11日、前橋市岩神町(住谷早紀撮影)

 前橋市岩神町の「ベイシア スーパーマーケット前橋岩神店」で10日、包丁2本を持った男が店員の男女2人を刺した事件で、殺人未遂と銃刀法違反の疑いで現行犯逮捕された同市下小出町の無職、泉谷寿昭容疑者(75)が数年前にベイシア系列の別の店舗で店員とトラブルを起こしていたことが11日、関係者への取材で分かった。泉谷容疑者は「ベイシアに恨みがあった」と供述。群馬県警は店員を狙った計画的な犯行とみて、詳しい動機を調べている。(住谷早紀、写真も)
 関係者によると、泉谷容疑者は数年前、県内にあるベイシア系列の別の店舗で、店員に向かってわめくなどし、通報で警察官が駆けつける騒ぎになったことがあるという。
 前橋岩神店では、泉谷容疑者について「常連の人かも」と話す店員もいたといい、日ごろからベイシアを利用していた可能性が高い。
 泉谷容疑者の逮捕容疑は10日正午ごろ、前橋岩神店で副店長の内野俊さん(33)=前橋市国領町=の胸や腹を包丁で刺し、殺害しようとしたとしている。
 パート従業員の女性(44)も尻を刺され軽傷。内野さんは一時重体となったが、意識を回復しているという。
 泉谷容疑者は両手に文化包丁(刃渡り約16センチ)と出刃包丁(同約17センチ)を所持。事件を起こす前後に、店内で挙動不審の様子で歩き、包丁を持つ姿などを複数の買い物客に目撃されていた。
 前橋岩神店は市中心街に近く、普段は多くの買い物客が訪れる。店は事件を受け、10日午後は臨時休業したが、11日から営業を再開。夕食の買い出しなどのため客らが続々と来店し、活気を取り戻していた。
 内野さんが倒れていた場所を覆っていたとみられる出入り口近くのビニールシートも取り払われ、平穏を取り戻したように見えたが、事件がもたらした衝撃は大きい。
 近所の主婦(83)は「安くて便利だったので毎日のように利用していた。まさかこんなことが起こるなんて」と不安を隠せない様子だった。
 前橋市の別の主婦(58)は「突然降って湧いたような事件なので、防ぎよう、助けようがなかったのでは」と話した。
 店は今後、警備員を増員するなどの防犯対策を講じるとしている。

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