スパコン社長を起訴 法人税2・3億円脱税 東京地検特捜部

斉藤元章容疑者

 スーパーコンピューターの開発を手掛けるベンチャー企業をめぐる国の助成金不正受給事件で、法人税約2億3千万円を脱税したとして、東京地検特捜部は13日、法人税法違反などの罪で「PEZY Computing(ペジーコンピューティング)」社長の斉藤元章容疑者(50)と法人としての同社を起訴した。斉藤被告の起訴は3度目。一連の事件の捜査はこれで終結する見通しとなった。
 起訴状によると、平成26年12月期までの5年間に、架空外注費を計上するなどの方法でペジー社の所得計約8億4800万円を隠し、法人税計約2億3千万円を免れたほか、23、24年と26年に消費税など計3200万円を脱税し、25年には約1400万円の不正還付を受けたとしている。
 斉藤被告はペジー社のほかに「ExaScaler(エクサスケーラー)」や「ウルトラメモリ」など複数のスパコン関連会社の運営に携わっていた。関係者によると、18年に知人とレースチームの運営会社「EMSマネージメント」を設立。多額の資金をEMS社に貸し付けたが、レース事業で多額の損失を抱え、ウルトラメモリに社名変更後も債務は繰越欠損金として継承された。ペジー社はウルトラ社への業務委託費を水増しし、所得を圧縮していたとされる。
 被告が経営に関与した3社には新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から計約35億円の助成金を受けるなど国から計約100億円の公的資金投入が決まっていた。また、文部科学省所管の科学技術振興機構が50億円の上限を超える融資を認めたのは被告の事業だけだった。

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