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【横綱・日馬富士暴行】日馬富士関を聴取へ 鳥取県警、傷害容疑で捜査

日馬富士=福岡県・太宰府天満宮(撮影・中島信生)

 大相撲の横綱日馬富士関が貴ノ岩関をビール瓶で殴るなどの暴行を加えたとされる問題で鳥取県警は傷害容疑で捜査し、日馬富士関の聴取時期の検討に入ったことが15日、分かった。現場となった飲食店など関係者の事情聴取も始めた。貴ノ岩関側は同県警に被害届を提出したが、暴行後にも巡業や稽古に参加しているため、捜査では暴行とけがの因果関係の解明などが焦点になる。
 日本相撲協会の春日野広報部長(元関脇栃乃和歌)は同日、日馬富士関と貴ノ岩関が大相撲九州場所を休場しているため、場所中でも警察の捜査協力に支障はないと明言した。
 同協会が公表した貴ノ岩関の診断書には「脳振(しん)盪(とう)、左前頭部裂傷、右外耳道炎、右中頭蓋底骨折、髄液漏(ろう)の疑い」と記載。頭部に強い衝撃を受けた形跡があることが判明している。
 暴行があったのは10月26日に行われた鳥取巡業の前夜とされるが、貴ノ岩関は11月5日に一時入院。この時間差について杏林大医学部の山口芳裕教授(救急医学)は当初はけがの痛みなどで気づかず、2〜3週間後に頭痛や嗅覚の違和感などの症状が出て受診する場合もあると指摘する。
 時間差は捜査上の焦点になる可能性がある。暴行から診断までの2週間近くにわたり貴ノ岩関は稽古や巡業に参加しており、張り手や立ち合いで頭部に強い衝撃を受けた可能性は否定できないためだ。
 ある捜査関係者は「傷害容疑で捜査するなら、暴行と負傷の因果関係の立証が不可欠だが、暴行から診断までに期間がある。より慎重な捜査が必要になるだろう」と指摘している。